電気設備の技術基準の解釈の解説

第96条(特別高圧架空電線が建造物等と接近又は交差する場合の支線の施設)

経済産業省の一次資料を確認(新しいタブで開く)該当頁の目安 p.144–145

〔解 説〕 本条は、特別高圧架空電線が建造物、道路、横断歩道橋、鉄道、軌道、索道、架空弱電流電線等、低高圧架空電線、低高圧電車線と接近又は交差する場合の保安強化のための支線について示している。

第1項

第1項は、特別高圧架空電線がこれらの建造物等と第2次接近状態(第十号)に施設される場合又は使用電圧が35kVを超える特別高圧架空電線が建造物等と第1次接近状態(第九号)に施設される場合の支線の施設について示している。なお、建造物の上に施設される場合は第2次接近状態として取り扱われる(解説、解説96.1図)。
解説96.1図 解説96.2図
解説96.1図タップで拡大
解説96.2図タップで拡大
支線の施設方法については、第61条に規定している。B種鉄筋コンクリート柱又はB種鉄柱()のうち、常時想定荷重に1.96kNの水平横荷重を加算した荷重に耐えるものを使用する場合には、支線を省略することができる。
特別高圧架空電線路が、建造物と接近する側と反対側に10°以上の水平角度をもっている場合には、角度の内側(建造物と接近する側の反対側)の支線は省略することができる。これは水平角度が10°以上になると、架渉線が支線を張ったのと同じように作用するため、電線路の角度の外側の方向に倒壊することはないとする考え方である。しかし、水平角度が10°以上であっても、電線路の回線数や電線の太さなどの諸条件を考慮して個々に検討することが望ましい場合もあり、例えば、断面積が22mm2や38mm2の硬銅線を使用する1回線の電線路の場合には、それぞれ25°以上及び16°以上の水平角度を有するときに角度の内側の支線を省略している。
S47基準では、接近又は交差する場合の保安強化のための支線(支持物が耐えるべき荷重を一部分担する場合を除く。)に対し、「支線を設けたものと同等以上の強度を有するB種柱」と規定していたものを、支線の強度の限度(解説)の4.31kNのものを腕金付近に30°の角度で取り付けると仮定して(水平横分力は2.155kNとなる。)、常時想定荷重にこの1.96kNの水平横荷重を加算した荷重に耐えるB種柱として、強度の明確化を図った。
第三号は、100kV未満の特別高圧架空電線に特別高圧絶縁電線又はケーブルを使用する場合について示したものである。
100kV未満の特別高圧架空電線路の電線としてケーブルを使用し、第86条に基づき施設するB種柱又は35kV以下の特別高圧架空電線路の電線として特別高圧絶縁電線を使用し、かつ、当該支持物と隣接する支持物との径間がいずれも75m以下であるB種柱にあっては、第59条で規定された常時想定荷重()の1.1倍の荷重に耐えるものであれば、前号と同等以上の保安レベルを有するものとして、支線を省略することを認めている。この場合において、支持物の基礎の強度は1.1倍の常時想定荷重に対しての2倍の安全率をとる必要がある()。

第2項

第2項は、特別高圧架空電線と建造物等(建造物との交差はあり得ないので、建造物等といってもここでは建造物は除かれることになる。)とが交差する場合の支線の施設について示している。ただし書の支線を省略できる条件は、前項の解説のとおりである。第一号から第三号で規定する交差の場合の支線の施設方法の例を図示すると解説96.2図のようになる。

公式資料該当頁: p.144–145

令和7年11月20日改正

出典: 「電気設備の技術基準の解釈の解説」(経済産業省)を加工して作成

※ 本ページは公式資料そのものではありません。