電気設備の技術基準の解釈の解説
第178条(火薬庫の電気設備の施設)
経済産業省の一次資料を確認(新しいタブで開く)該当頁の目安 p.257–258
〔解 説〕 火薬類とは、火薬類取締法第2条に規定されるもので、火薬、爆薬及び火工品を含むものである。
火薬庫には、多量の火薬類が貯蔵されており、事故の場合はその被害が大きいことから、原則として、その屋内に電気設備を施設しないこととしているが、火薬庫内の照明に必要な最小限度の電気設備に限り、その施設を認めている。
第1項
第1項第一号では、火薬庫の電気設備の対地電圧は150V以下とし、第二号では、屋内配線は金属管工事又はケーブル工事(キャブタイヤケーブルを使用するものを除く。)に限定し、他の配線工事については認めていない。
ロのケーブル工事による場合は、一般規定(→第164条)の規定によるほか、ケーブルを管又はとい等で防護して施設する必要がある。ただし、ケーブルに鋼帯がい装又は波付鋼管がい装を有するもの又はMIケーブル(→第175条解説)を使用する場合は、防護装置を省略できる。
火薬庫内に施設できる電気使用機械器具は、対地電圧が150V以下の白熱電灯又はけい光灯であり、配線器具のうち開閉器及び過電流遮断器は火薬庫外に施設する。
第三号では、白熱電灯又はけい光灯の電灯器具は、グローブ付きのものを使用し、第五号では造営材に直接堅ろうに取り付ける又は電灯つり管、電灯腕管などにより造営材に堅ろうに取り付け、電気機械器具(電灯器具及び開閉器、過電流遮断器以外の配線器具)と配線との接続部分は、振動により緩むおそれがないように施設することとしている。
第2項
第2項は、第一号で引込口の開閉器及び過電流遮断器を火薬庫の外に施設することを規定し、第二号で漏電遮断器又は漏電警報器の施設について規定している。
引込口の開閉器及び過電流遮断器は、一般の場合(→第147条)では屋内に施設されるのが普通であるが、火薬庫の場合は屋外に施設する必要がある。これは火薬庫が積出し積込みの作業のとき以外は照明を必要としないため、照明の不必要なときは火薬庫の電路を外部の電路から切り放しておくためと、アークの発生する電気機械器具を火薬庫にできるだけ施設しないでおくためである。したがって、開閉器及び過電流遮断器は、火薬庫専用のものとし、少なくとも火薬庫から3m以上離れた場所に施設することが望ましい。また、開閉器及び過電流遮断器は、取扱者以外の者が操作できないように施錠装置を施す必要がある。
漏電遮断器又は漏電警報器は、火薬庫内の電路の漏電による火災を防止するために施設するが、漏電警報器は警報が鳴った際に速やかに電路を開放できるように施設する必要があり、例えば、開閉器の附近に取り付けられる。
第三号は、開閉器又は過電流遮断器から火薬庫までの配線を地中ケーブルにより施設することを定めている。これは、架空により施設すると台風その他により電線が断線又は損傷し、火薬庫の造営材と電線とが接触して危険な状態になるおそれがあるためである。なお、この地中配線は、地中電線路(→第120条)ではないので、埋設場所が道路でない限り、安全に施設することができれば埋設深さを60cmとする必要はない。