電気設備の技術基準の解釈
第173条(低圧接触電線の施設)
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第1項
第173条 低圧接触電線(電車線及び第189条の規定により施設する接触電線を除く。以下この条において同じ。)
は、機械器具に施設する場合を除き、次の各号によること。
一 展開した場所又は点検できる隠ぺい場所に施設すること。
二 がいし引き工事、バスダクト工事又は絶縁トロリー工事により施設すること。
三 低圧接触電線を、ダクト又はピット等の内部に施設する場合は、当該低圧接触電線を施設する場所に水がたまらないようにすること。
第2項
2 低圧接触電線をがいし引き工事により展開した場所に施設する場合は、機械器具に施設する場合を除き、次の各号によること。
一 電線の地表上又は床面上の高さは、3.5m以上とし、かつ、人が通る場所から手を伸ばしても触れることのない範囲に施設すること。ただし、電線の最大使用電圧が60V以下であり、かつ、乾燥した場所に施設する場合であって、簡易接触防護措置を施す場合は、この限りでない。
二 電線と建造物又は走行クレーンに設ける歩道、階段、はしご、点検台(電線のための専用の点検台であって、取扱者以外の者が容易に立ち入るおそれがないように施錠装置を施設したものを除く。)若しくはこれらに類するものとが接近する場合は、次のいずれかによること。
イ 離隔距離を、上方においては2.3m以上、側方においては1.2m以上とすること。
ロ 電線に人が触れるおそれがないように適当な防護装置を施設すること。
三 電線は、次に掲げるものであること。
イ 使用電圧が300V以下の場合は、引張強さ3.44kN以上のもの又は直径3.2mm以上の硬銅線であって、断面積が8mm2以上のもの
ロ 使用電圧が300Vを超える場合は、引張強さ11.2kN以上のもの又は直径6mm以上の硬銅線であって、断面積が28mm2以上のもの
四 電線は、次のいずれかにより施設すること。
イ 各支持点において堅ろうに固定して施設すること。
ロ 支持点において、電線の重量をがいしで支えるのみとし、電線を固定せずに施設する場合は、電線の両端を耐張がいし装置により堅ろうに引き留めること。
五 電線の支持点間隔及び電線相互の間隔は、173-1表によること。
〔173-1表〕
六 電線と造営材との離隔距離及び当該電線に接触する集電装置の充電部分と造営材との離隔距離は、屋内の乾燥した場所に施設する場合は2.5cm以上、その他の場所に施設する場合は4.5cm以上であること。ただし、電線及び当該電線に接触する集電装置の充電部分と造営材との間に絶縁性のある堅ろうな隔壁を設ける場合は、この限りでない。
七 がいしは、絶縁性、難燃性及び耐水性のあるものであること。
第3項
3 低圧接触電線をがいし引き工事により点検できる隠ぺい場所に施設する場合は、機械器具に施設する場合を除き、次の各号によること。
一 電線には、前項第三号の規定に準ずるものであって、たわみ難い導体を使用すること。
二 電線は、揺動しないように堅ろうに固定して施設すること。
三 電線の支持点間隔は、173-2表に規定する値以下であること。
〔173-2表〕
四 電線相互の間隔は、12cm以上であること。
五 電線と造営材との離隔距離及び当該電線に接触する集電装置の充電部分と造営材との離隔距離は、4.5cm以上であること。ただし、電線及び当該電線に接触する集電装置の充電部分と造営材との間に絶縁性のある堅ろうな隔壁を設ける場合は、この限りでない。
六 前項第四号及び第七号の規定に準じて施設すること。
第4項
4 低圧接触電線をバスダクト工事により施設する場合は、次項に規定する場合及び機械器具に施設する場合を除き、次の各号によること。
一 第163条第1項第一号及び第二号の規定に準じて施設すること。
二 バスダクト及びその付属品は、日本産業規格 JIS C 8373(2007)「トロリーバスダクト」に適合するものであること。
三 バスダクトの開口部は、下に向けて施設すること。
四 バスダクトの終端部は、充電部分が露出しない構造のものであること。
五 使用電圧が300V以下の場合は、金属製ダクトにはD種接地工事を施すこと。(関連省令第10条、第11条)
六 使用電圧が300Vを超える場合は、金属製ダクトにはC種接地工事を施すこと。ただし、接触防護措置(金属製のものであって、防護措置を施すダクトと電気的に接続するおそれがあるもので防護する方法を除く。)を施す場合は、D種接地工事によることができる。(関連省令第10条、第11条)
七 屋側又は屋外に施設する場合は、バスダクト内に水が浸入しないように施設すること。
第5項
5 低圧接触電線をバスダクト工事により屋内に施設する場合において、電線の使用電圧が直流30V(電線に接触防護措置を施す場合は、60V)以下のものを次の各号により施設するときは、前項各号の規定によらないことができる。
一 第163条第1項第一号及び第二号の規定に準じて施設すること。
二 バスダクトは、次に適合するものであること。
イ 導体は、断面積20mm2以上の帯状又は直径5mm以上の管状若しくは丸棒状の銅又は黄銅を使用したものであること。
ロ 導体支持物は、絶縁性、難燃性及び耐水性のある堅ろうなものであること。
ハ ダクトは、鋼板又はアルミニウム板であって、厚さが173-3表に規定する値以上のもので堅ろうに製作したものであること。
〔173-3表〕
ニ 構造は、次に適合するものであること。
(イ) 日本産業規格 JIS C 8373(2007)「トロリーバスダクト」の「6.1 トロリーバスダクト」(異極露出充電部相互間及び露出充電部と非充電金属部との間の距離に係る部分を除く。)に適合すること。
(ロ) 露出充電部相互間及び露出充電部と非充電金属部との間の沿面距離及び空間距離は、それぞれ4mm及び2.5mm以上であること。
(ハ) 人が容易に触れるおそれのある場所にバスダクトを施設する場合は、導体相互間に絶縁性のある堅ろうな隔壁を設け、かつ、ダクトと導体との間に絶縁性のある介在物を有すること。
ホ 完成品は、日本産業規格 JIS C 8373(2007)「トロリーバスダクト」の「8 試験方法」(「8.8 金属製ダクトとトロリーの金属フレームとの間の接触抵抗試験」を除く。)により試験したとき「5 性能」に適合するものであること。
三 バスダクトは、乾燥した場所に施設すること。
四 バスダクトの内部にじんあいが堆積することを防止するための措置を講じること。
五 バスダクトに電気を供給する電路は、次によること。
イ 次に適合する絶縁変圧器を施設すること。
(イ) 絶縁変圧器の1次側電路の使用電圧は、300V以下であること。
(ロ) 絶縁変圧器の1次巻線と2次巻線との間に金属製の混触防止板を設け、かつ、これにA種接地工事を施すこと。(関連省令第10条、第11条)
(ハ) 交流2,000Vの試験電圧を1の巻線と他の巻線、鉄心及び外箱との間に連続して1分間加えたとき、これに耐える性能を有すること。
ロ イの規定により施設する絶縁変圧器の2次側電路は、非接地であること。
第6項
6 低圧接触電線を絶縁トロリー工事により施設する場合は、機械器具に施設する場合を除き、次の各号によること。
一 絶縁トロリー線には、簡易接触防護措置を施すこと。
二 絶縁トロリー工事に使用する絶縁トロリー線及びその附属品は、日本産業規格 JIS C 3711(2007)「絶縁トロリーシステム」に適合するものであること。
三 絶縁トロリー線の開口部は、下又は横に向けて施設すること。
四 絶縁トロリー線の終端部は、充電部分が露出しない構造のものであること。
五 絶縁トロリー線は、次のいずれかにより施設すること。
イ 各支持点において堅ろうに固定して施設すること。
ロ 両端を耐張引留装置により堅ろうに引き留めること。
六 絶縁トロリー線の支持点間隔は、173-4表に規定する値以下であること。
〔173-4表〕
七 絶縁トロリー線及び当該絶縁トロリー線に接触する集電装置は、造営材と接触しないように施設すること。
八 絶縁トロリー線を湿気の多い場所又は水気のある場所に施設する場合は、屋外用ハンガ又は屋外用耐張引留装置を使用すること。
九 絶縁トロリー線を屋側又は屋外に施設する場合は、絶縁トロリー線に水が浸入してたまらないように施設すること。
第7項
7 機械器具に施設する低圧接触電線は、次の各号によること。
一 危険のおそれがないように施設すること。
二 電線には、接触防護措置を施すこと。ただし、取扱者以外の者が容易に接近できない場所においては、簡易接触防護措置とすることができる。
三 電線は、絶縁性、難燃性及び耐水性のあるがいしで機械器具に触れるおそれがないように支持すること。ただし、屋内において、機械器具に設けられる走行レールを低圧接触電線として使用するものを次により施設する場合は、この限りでない。
イ 機械器具は、乾燥した木製の床又はこれに類する絶縁性のあるものの上でのみ取り扱うように施設すること。
ロ 使用電圧は、300V以下であること。
ハ 電線に電気を供給するために変圧器を使用する場合は、絶縁変圧器を使用すること。この場合において、絶縁変圧器の1次側の対地電圧は、300V以下であること。
ニ 電線には、A種接地工事(接地抵抗値が3Ω以下のものに限る。)を施すこと。(関連省令第10条、第11条)
第8項
8 低圧接触電線(機械器具に施設するものを除く。)が他の電線(次条に規定する高圧接触電線を除く。)、弱電流電線等又は水管、ガス管若しくはこれらに類するもの(以下この項において「他の電線等」という。)と接近又は交差する場合は、次の各号によること。
一 低圧接触電線をがいし引き工事により施設する場合は、低圧接触電線と他の電線等との離隔距離を、30cm以上とすること。
二 低圧接触電線をバスダクト工事により施設する場合は、バスダクトが他の電線等と接触しないように施設すること。
三 低圧接触電線を絶縁トロリー工事により施設する場合は、低圧接触電線と他の電線等との離隔距離を、10cm以上とすること。
第9項
9 低圧接触電線に電気を供給するための電路は、次の各号のいずれかによること。
一 開閉機能を有する専用の過電流遮断器を、各極に、低圧接触電線に近い箇所において容易に開閉することができるように施設すること。
二 専用の開閉器を低圧接触電線に近い箇所において容易に開閉することができるように施設するとともに、専用の過電流遮断器を各極(多線式電路の中性極を除く。)に施設すること。