電気設備の技術基準の解釈の解説
第138条(電力保安通信線の高さ)
経済産業省の一次資料を確認(新しいタブで開く)該当頁の目安 p.191
〔解 説〕 独立通信線、添架通信線又はこれと直接接続する通信線には、交通障害防止等の保安上の見地から架空電線と同じく地表上の高さに制限を加えている。また、特に特別高圧架空電線路添架通信線には、異常な高電圧(対地電圧1,000V以上となる場合がある。)が誘起される可能性がある。そこで、電力保安通信設備については、特別高圧架空電線路添架通信線は高圧架空電線、低高圧架空電線路添架通信線は低圧架空電線と同様な取扱いをしている。第1項ただし書は、トンネル、橋梁等により車両が通行する道路上の高さが制限される場合においては、架空通信線の高さがそれ以上であれば交通の支障とはならないため、この場合は表中の規定によらないことができることを示している。
138-1表の「架空通信線の区分」は、上欄、中欄が添架通信線、下欄が独立通信線となっている。
上欄は特別高圧添架通信線及びこれと直接接続する架空通信線についての規定である。なお、第108条に定める15kV以下の特別高圧架空電線路に添架される架空通信線については、第140条により、表中の中欄の規定により施設されることになる。
中欄は低圧又は高圧の添架通信線及びこれと直接接続する架空通信線についての規定である。添架通信線の横断歩道橋上の高さに係る規定は、従来、低高圧架空電線の横断歩道橋上の高さに比べ厳しくなっていたが、本来は同様に取り扱うべきものであり、また、現場の状況によってはやむを得ず上方で交差して施設しなければならない場合が多くなってきたため、S47基準で高圧添架通信線の高さを低圧架空電線と同じにした。なお、「横断歩道橋、鉄橋又は高架道路の下(車道を除く。)」に施設する場合、下部の径間はできるだけ短くすることが望ましい。これは、下部の径間をできるだけ短くすることで、架空通信線の高さが低くなる部分を極力短くするという趣旨のものである。
下欄は、「上記以外の架空通信線」、すなわち、独立通信線(添架通信線又はこれと直接接続する架空通信線以外のもの)についての規定である。独立通信線を道路上に施設する場合において、道路が車道と歩道に分かれている場合は、車道上の高さを5m以上と定め、歩道上では「上記以外の部分」が適用されることにより、3.5mまで緩和することができるとしている。これは、道路法施行令で道路の効用・保全の面から電線の路面上の高さを制限する規定(同政令第11条)があり、車道面上と歩道面上を区別して規制したことと関連させたものである。横断歩道橋の上に施設される場合は、横断歩道橋が高いものであり、人しか通らないことから、3m以上としている。
138-2表は、架空通信線のうち支持物から屋内に引き込む部分、すなわち架空通信引込線についての規定である。架空通信引込線は、引き込むべき建造物との関係で、架空通信線の引込線でない部分と同一の高さを保つことは困難な場合が多いので、この部分についての地表上の高さについて緩和している(→解説116.1図)。第2項ただし書は、第1項ただし書と同様の趣旨である。なお、これら架空引込部分について、弱電流電線の路面上の高さを定めた道路法施行令第11条第の2及び有線電気通信設備令第8条の規定は、一般架空部分と架空引込部分とを区別しておらず、字句上若干の差異はあるが、この解釈の規定によって施設すれば、これらの政令の規定も満足するようになっている。