電気設備の技術基準の解釈の解説
第55条(架空電線路の防護具)
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〔解 説〕 本条は、防護具に求められる要件を示している。低高圧の防護具は、第1項及び第2項に掲げる要件を満足することが必要である。また、特別高圧の防護具は、第3項に掲げる要件を満足する必要がある。
防護具は、人が上部に乗るおそれのない造営材や造営物以外の工作物と架空電線との離隔距離が不足した場合に、離隔距離を緩和するために用いるもの(→第71条第3項解説、第106条第1項第五号解説)で、S43告示第22条の2で低高圧の防護具についての規定が、H18解釈で特別高圧の防護具についての規定がそれぞれ追加された。また、S47告示第22条の2で、材料が具備すべき事項などが追加された。
第1項、第2項
第1項及び第2項は、低圧及び高圧の防護具の要件として、構造及び絶縁性能について規定している。なお、具体的な規格については、日本電気技術規格委員会規格 JESC E2021(2010)「臨時電線路に適用する防護具及び離隔距離」を参照されたい。
第3項
第3項は、特別高圧防護具の要件として、材料、厚さ、絶縁性能等を規定している。機械的強度については、材料及び厚さを規定することによりその要件を満足している。
第一号は、使用する材料には、耐候性、耐トラッキング性、機械的特性、熱的特性及び作業性等を考慮して、特別高圧架空電線の絶縁体にも使用されており、かつ、高圧の防護具及びカバー類等で十分な実績のあるポリエチレン混合物を用いることとしている。なお、特別高圧防護具における引張強度及び伸びの試験の試料形状(ダンベル状)は、R7解釈より、民間規格評価機関として日本電気技術規格委員会に承認された規格リストと関連づけられ、当該機関の公開ページに掲載されている。詳細は第5条第2項第二号イの解説を参照されたい。
第二号の防護具の厚さは、特別高圧絶縁電線の絶縁体の厚さに準じ、耐圧性能、耐トラッキング性能、外的衝撃に対する強度及び公衆接触時の安全の観点から、2.5mmとしている。
第三号の耐圧性能は、特別高圧絶縁電線の試験電圧(→第5条)を基に、(対地電圧)×(試料、試験、その他不確定要素に対する裕度10%)×{耐圧試験時と運転時の温度差による絶縁物の破壊強度の違いを考慮した温度係数1.1(乾燥時のみ)}から算出している。
なお、第4回電気技術基準調査委員会(昭和42年7月15日)では、「防護具は屋外で使用されるため比較的短期間の使用であっても耐候性が問題となるので、使用材料は耐候性のよいものだけとした。」とされている。