電気設備の技術基準の解釈の解説
第109条(特別高圧架空電線路の支持物に施設する低圧の機械器具等の施設)
経済産業省の一次資料を確認(新しいタブで開く)該当頁の目安 p.157–158
〔解 説〕 一般に特別高圧架空電線路の電線の上方において、その支持物に電気使用機械器具(→第142条第九号)を施設することは行われておらず、この解釈でも支持物に取り付ける電気使用機械器具に関して全般的な規定はしていない。しかし、航空法により水面又は地表上60m以上のもの等に航空障害灯を取り付けることが要求されており、河川横断その他の特別高圧鉄塔で航空障害灯を施設する例が多くなったため、S47基準で施設方法を新たに規定した。
第一号では、航空障害灯に電気を供給する低圧電線は、配線が鉄塔に沿って施設されるため、特別高圧架空電線との混触又は雷その他の事故時の鉄塔電位の上昇等によって高電圧が侵入するおそれがあることから、他の一般負荷を接続しない専用の低圧電路とすることを原則としている。第二号の「他の電路」とは、支持物に施設する低圧の機械器具以外の一般の低圧負荷に電気を供給する低圧電路を指し、やむを得ず他の低圧電路を当該低圧電路に接続する場合には、絶縁変圧器を使用することとしている。第三号では、A種接地工事を施すこととしているが、例えば、高圧の電路から支持物に施設する低圧の機械器具に直接電気を供給する場合は、高圧-低圧の専用の変圧器を施設すればよく、この場合の変圧器の接地工事は、第24条の規定により施設することとなる。第四号では、鉄塔に施設される金属製外箱は、電線との混触や雷サージという観点から見れば、支持物の腕金又はがいし装置と同等と見なされるが、これらはD種接地工事で十分であり(→第91条)、また、内部回路の漏電等による危険防止という観点から見れば、内部回路が低圧であるため
D種接地工事で十分である(→第29条)ことから、従来A種接地工事であったものをH9解釈で変更した。
以下に具体的な施設方法の例を挙げる。
①特別高圧架空電線路の支持物に施設する航空障害灯等のみに電気を供給する専用の発電機等を施設する。
②特別高圧架空電線路の支持物に施設する航空障害灯等に電気を供給する低圧電線路は、当該障害灯等の専用の電路とする(→解説109.1図)。
③特別高圧架空電線路の支持物に施設する航空障害灯等に電気を供給する電路と、その他の一般の低圧負荷設備に電気を供給する電路とは電気的に絶縁し、かつ、航空障害灯等は絶縁変圧器の負荷側に接続し、その負荷側の一端子にA種接地工事を施す(→解説109.2図)。
なお、第108条の15kV以下の特別高圧架空電線路は、本条の特別高圧架空電線路から除かれている(→第108条解説)。
解説109.1図 解説109.2図