電気設備の技術基準の解釈の解説

第38条(発電所等への取扱者以外の者の立入の防止)

経済産業省の一次資料を確認(新しいタブで開く)該当頁の目安 p.61–62

〔解 説〕 本条は、高圧又は特別高圧の機械器具等を施設する発蓄変電所等において、取扱者以外の者が構内に立ち入らないような措置を講ずることを示している。

第1項

第1項は、高圧又は特別高圧の機械器具等を屋外に施設する発蓄変電所等は、土地の状況により人の立ち入るおそれがない箇所を除き、第一号から第四号によることとしている。ここで、「土地の状況により」というのは、河川や断崖のように人が立ち入るおそれがないものを指している。
第一号は、発蓄変電所等の構内に取扱者以外の一般公衆が立ち入らないようにさく、へい等を設けることを示し、更に特別高圧の機械器具等を施設する場合は、人畜その他物体との接触防止のため、充電部分との離隔について第二号で示している。38-1表に示すさく、へい等の高さとさく、へい等から充電部分までの距離との和については、若干考え方の相違する点もあるが、基本的には特別高圧架空電線の地表上の高さと同様であるので、同じ値にしている(→第87条)。
この場合、さく、へい等と充電部分との離隔については規定していないが、特別高圧架空電線と他の工作物との接近又は交差の規定を参照されたい(→第102条、第106条)。なお、さく、へい等と充電部分との最小離隔距離について、旧電気技術基準調査委員会では解説38.1表の値を提案している。
〔解説38.1表〕
解説38.1表タップで拡大
第三号は、出入口に立入禁止の表示をすることを示し、更に施錠装置を施設して施錠する等、取扱者以外の者の出入りを制限する措置を講じることを第四号に示している。「取扱者以外の者の出入りを制限する措置」には、例えば守衛等が出入りをチェックする場合や、電動シャッターのようなもので出入口を締め切る場合などが考えられる。

第2項

第2項は、第1項と同様に高圧又は特別高圧の機械器具等を屋内に施設する発蓄変電所等についても、構内に取扱者以外の一般公衆が立ち入らないように施設条件を示したものである。
自家用電気工作物の施設者が工場等の建物の一部を利用して高圧又は特別高圧の変電所等を施設する例があるが、この場合にも本項が適用されることとなる。すなわち広い建物の内部の一部をさく、へい等で囲み、その中に高圧又は特別高圧の機械器具等を設置する場合は、充電部分との離隔は第1項第二号の規定による必要があるが(→第一号ロ)、壁、間仕切り等により天井まで完全に仕切る場合は、出入口に立入禁止の表示をし、かつ、取扱者以外の者の出入りを制限する措置を講じればよいこととなる(→第一号イ、第二号)。
ただし書は第1項の規定によるさく、へい等の内側にある建物については、屋外において取扱者以外の者が立ち入らないような措置が講じられているため本項を適用しないこととしている。
なお、第1項及び第2項は公衆保安を目的としたものであり、取扱者以外の者とは一般公衆を対象としている。したがって、取扱者と保安協定の締結等をしている者は取扱者と同等と扱い、第1項及び第2項の取扱者以外の者には該当しないこととしている。

第3項

第3項は、公衆保安が確保されている発蓄変電所等においては、その発蓄変電所等の周りに更にさく、へい等の施設や取扱者以外の者の立入りを制限する措置を講じなくてもよいことを示している。
第一号は、さく、へい等により一般公衆が立ち入らないようにしている工場等の構内にある発蓄変電所等は、危険である旨を表示するとともにハ及びニにより施設すれば、第1項及び第2項で規定するさく、へい等の施設や取扱者以外の者の出入りを制限する措置を講じなくてもよいこととしている。
第二号は、従来、風力発電所で認められていた施設方法について、その他の設備でも同様に施設できることを明確にするため、H23解釈で追加したものである。中小工場等の受電場所又は風力発電所若しくは太陽電池発電所等に施設する高圧又は特別高圧の機械器具等を、イからニにより施設すれば、第1項及び第2項で規定するさく、へい等の施設や取扱者以外の者の出入りを制限する措置を講じなくてもよいこととしている。
具体的には、高圧又は特別高圧の機械器具等は、キュービクル等に収納して施錠するか、人が容易に触れるおそれがないように架台の上に施設し、いずれの場合においても危険である旨を表示することとしている。また、機械器具相互を接続する電線については、電線路と同等に施設することとしており、取扱者以外の者が発蓄変電所等の構内に立ち入った場合でも、保安が確保されるようにしている。

公式資料該当頁: p.61–62

令和7年11月20日改正

出典: 「電気設備の技術基準の解釈の解説」(経済産業省)を加工して作成

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