電気設備の技術基準の解釈の解説
第34条(高圧又は特別高圧の電路に施設する過電流遮断器の性能等)
経済産業省の一次資料を確認(新しいタブで開く)該当頁の目安 p.54–55
〔解 説〕 過電流遮断器とは、電路に過電流を生じたときに自動的に電路を遮断する装置をいう。この場合における過電流とは、短絡電流と過負荷電流の両者を意味している。したがって、高圧及び特別高圧の電路においてはヒューズ及び過電流リレーによって動作する遮断器がこれに該当する。
ヒューズは、過負荷電流及び短絡電流によって配線及び機械器具が過熱、焼損するのを保護するために設けるものであり、本条ではその特性と仕様について示している。ヒューズと呼ばれるもののなかには、タイムラグヒューズ等のように、特殊な性能を持つものも使用されるようになってきたが、ここで示しているヒューズは、低圧屋内幹線の電源側電路における過電流遮断器(→第148条第1項第四号)又は分岐点における過電流遮断器(→第149条第1項)のように、この解釈で過電流遮断器として施設を規定するものについてであって、特殊なヒューズ及び配線用遮断器の特性を対象としているものではない。
第1項
第1項第一号は、低圧の過電流遮断器(→第33条第1項)の場合と同一趣旨であるので、同条項本文の解説を参照されたい。なお、高圧の負荷開閉器を単独で使用する場合は、一般には過電流遮断器とは解釈されないが、引外し装置のある負荷開閉器とヒューズとを組み合わせる場合において、その負荷開閉器とヒューズとの動作協調が十分とれていれば、その負荷開閉器は、この解釈の過電流遮断器の一部とみなすことができる。したがって、第2項の解説における旧JEC-175「電力ヒューズ」のうちⅡ種ヒューズ(一般にバックアップヒューズといわれている)が使用できる。しかし、引外し装置のない負荷開閉器とヒューズとを組み合わせる場合は、この解釈でいう過電流遮断器はヒューズのみで、その負荷開閉器は過電流遮断器の一部とはみなされない。したがって、この場合のヒューズは第2項の解説で述べた旧JEC-175「電力ヒューズ」のうちⅠ種ヒューズ(一般に広域ヒューズといわれている。)を使用することとしている。
第二号は、高圧又は特別高圧用の遮断器で、開閉状態を容易に確認できないものは、電路が充電されているか否か分からない場合があり、また動作の確認が容易でなく、事故の原因にもなるので、作動時にこれと連動して開閉状態を表示する装置を施設しなければならないことを示したものである。ただし書は、外部から容易に開閉状態を確認できるものを除外するものである。
第2項
第2項は、高圧用の包装ヒューズについて示しているが、実質的には3,000V級及び6,000V級の、いわゆる電力ヒューズを指しているもので、溶断時間電流特性は電気規格調査会(電気学会)標準規格旧JEC-175-1968「電力ヒューズ」の「Ⅰ種」の値を採用している。現行の電気学会電気規格調査会標準規格 JEC-2330-1986「電力ヒューズ」では「種類G(一般用)」に包含されるものである。なお、ヒューズ以外の過電流遮断器と組み合わせて1の過電流遮断器として使用するものには、旧JEC-175「電力ヒューズ」のⅡ種が該当する。
〔解説34.1表〕
また、被保護機器の特性と高圧用の包装ヒューズの特性の整合並びに電源側及び負荷側の保護機器との保護協調の検討の簡便化を図るため、日本産業規格にJIS C 4604として「高圧限流ヒューズ」の規格が定められているので、これを引用して、JIS適合品も施設できることとした。R4解釈より、民間規格評価機関として日本電気技術規格委員会に承認された規格リストと関連づけられ、当該機関の公開ページにて掲載されている。 第3項の高圧用の非包装ヒューズについては、溶断特性は従来規定されていた高圧用のヒューズの値をそのまま採用している。がいし型開閉器に装着されるヒューズ等は、本項の適用を受けるものである。