電気設備の技術基準の解釈の解説
第51条(電波障害の防止)
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第1項
〔解 説〕 本条は架空電線路から発生する電波についての規定である。電波障害については、ラジオやテレビジョン放送等無線設備の発達とネオンサイン、けい光灯等の放電現象を応用した照明装置や電気ドリル、電気バリカン、電気ミキサー、高周波ミシン等の小型電動機又は電磁石を応用した電気器具の普及、超高圧送電線の出現等、障害電波を発する電力設備の発達に伴って、両者間の障害が年々増加したため各地の無線障害防止の対策協議会で対策が行われていた。しかし、法規で規制しなければ両者の円満な発達を望み得ぬ状態になったため、S29工規で電波障害の防止の規制が設けられた。旧工規では、これらの電波障害についてまとめて規定していたが、本解釈では、電線路関係については本条で、電気使用機械器具関係については第155条で、電車線路関係については第202条でそれぞれ示している。
本解釈では、継続的かつ重大な電波障害を防止することを目的としており、一時的若しくは瞬間的なもの又は軽微なものは対象としていない。電波障害の種類としては、①電気機械器具や電線路等から直接発生する電波による障害、②電気機械器具の使用電流に高周波分が含まれるために、これが電路に伝わり、その電路に接続される無線設備に影響を及ぼすことによる障害、③電気機械器具から電路に伝わった高周波分によって、さらに電路から発生する電波による障害がある。
本条は、①のうち電線路等から直接発生する電波による障害に関する規定である。当然、③の電路から発生する電波による障害も、電線路に施設する電気機械器具が原因である場合は本条の対象となるが、需要場所に施設される電気機械器具が原因である場合は需要家側で対策を講ずべき問題である。
第2項
第2項では、架空電線路から発生する電波の許容限度のうち、低圧又は高圧の架空電線路から発生する電波の許容限度を、36.5dB(準せん頭値)としている。実際の測定に当たっては③の電波による障害を完全に切り離すことは困難であるのでこれを含めて測定し、36.5dBを超す場合には更に調査及び検討を行う。需要家設備からの高周波電流によるものを除いた測定値が36.5dB以下であれば当該電線路における対策は不要であり、需要家側設備においてこれを処置すべきである。
なお、この電波の許容限度については、電波技術審議会(現:総務大臣の諮問機関)の答申により定められたものであり、妨害波測定器としては、昭和48年度の電波技術審議会の答申に準ずる規格のものを使用することとしている。