電気設備の技術基準の解釈の解説
第45条(燃料電池等の施設)
経済産業省の一次資料を確認(新しいタブで開く)該当頁の目安 p.66–67
〔解 説〕 本条は、燃料電池発電所に施設するリン酸形、固体高分子形、固体酸化物形などの燃料電池、電線及び開閉器その他器具の施設について示している。
第一号は、燃料電池に異常が生じた場合に、燃料電池を電路から自動的に遮断するとともに、燃料電池への燃料ガスの供給を自動的に遮断し、かつ、燃料電池内の燃料ガスを自動的に排除する装置を施設することを示している。H16解釈でただし書きを追加した。
イは、燃料電池外部において短絡事故等が生じた場合を考えており、事故点への事故電流の供給防止と事故電流による燃料電池の損傷等の防止を主目的としている。施設の考え方は、第42条の発電機の場合と同様である。
ロは、燃料電池の発電要素(電極と電解質層等からなる電池の最小単位)における電解質のシール部損傷により燃料ガスと酸素が直接混合した場合に、燃料電池が爆発等により損壊しないよう、次のいずれかの検出装置を施設することとしている。
①発電要素の発電電圧の異常低下を検出する装置燃料ガスと酸素の混合又は反応の異常による電圧低下を検出することで、発電要素の電解質のシール部に損傷が生じたことを検出するものである。例えば、燃料電池(発電要素の集合体)をいくつかの発電要素群に均等に分割し、群相互の発電電圧を比較することにより発電要素の発電電圧の異常を検出する方法又は燃料電池全体の発電電圧を測定し、その電圧の変化から発電要素の発電電圧の異常低下を検出する方法がある。
②燃料電池の燃料ガス出口の酸素及び燃料電池の空気出口の燃料ガスの濃度を検出する装置燃料ガス出口には通常酸素が含まれず、また、空気出口には通常燃料ガスが含まれないことから、これらの濃度上昇を検出して発電要素の電解質のシール部に損傷が生じたことを検出するものである。
ハは、燃料電池内における燃料ガスと酸素の異常な反応による温度上昇を検出し、燃料電池の損壊に至ることを防止することが主目的である。同時に、蒸気系統設備等の異常による燃料電池の損傷等の防止も目的としている。
燃料電池発電設備については、解釈によって燃料電池及びそれ以降の電気設備について示し、発電用火力設備に関する技術基準の解釈によって燃料電池設備及び燃料貯蔵設備について示している。参考のために解説45.1図に燃料電池発電設備の設備区分と技術基準の適用範囲の概念図(詳細な境界線を示したものではない。)を示す。
第二号は、燃料電池及び配線等は、取扱者以外の者が触れることも考えられることから、充電部分が露出しないように施設することを規定している。
第三号は、第一号イの過電流はパワーコンディショナ部で検出しているものが多く、この場合、直流部分の短絡による過電流は検出できないため、直流部分の過熱焼損事故防止の観点から定めた規定である。ロは、燃料電池と電力変換装置とが1の筐体に収められた構造のものについては、直流部分で短絡事故が発生するおそれがないため、H23解釈において追加された。
第四号は、接続部分の接続不良による過熱焼損事故等を防止するため、端子への電線の接続は堅ろうにし、接続点に張力が加わらないように施設することを規定している。
解説45.1図