電気設備の技術基準の解釈の解説

第27条(特別高圧を直接低圧に変成する変圧器の施設)

経済産業省の一次資料を確認(新しいタブで開く)該当頁の目安 p.46–47

〔解 説〕 低圧と特別高圧とを直接結合させることは、事故時に特別高圧が低圧電路に入り込むことがあって危険である。低圧電路は、広く一般の屋内配線に用いられ人命、財産と密接な関係があり、かつ、その電路の絶縁性能も低圧を前提にしたものであるため、特別高圧から高圧に変成し、更に高圧から低圧に変成するのが一般的である。しかし、特別な場合の変圧器については、このような段階を経ることが技術的、経済的に必ずしも適当でない場合もあるので、本条は、これらについて示したものである。
第一号は、発電所又は蓄電所の所内用変圧器や変電所、開閉所若しくはこれらに準ずる場所の所内用変圧器という特定の場所に施設されるものであり、一般公衆とは関係がないため、問題とならないものである。
第二号については、需要家の容量増大により、66kV又は77kV受電となる場合に、経済性を考えて、3巻線変圧器を使用して、400Vや200Vに直接変成する場合がある。また、鉄道事業者及び鉄道・運輸機構が施設する変圧器についても66kVや77kVから直接低圧に変成する場合がある。これらの変圧器については、B種接地工事を施した混触防止板を変圧器に入れることにより混触防止対策が十分とれることから、1次電圧が100kV以下のものの施設を認めている。
第三号は、特別高圧側と低圧側とが混触した場合に自動的に遮断すれば危険でないことから、特別扱いとされている。
混触したときに自動的に遮断する場合とは、低圧側に接地工事を施してあり、地絡事故が発生したときに特別高圧電路が自動遮断するようになっている場合も含まれるが、混触抵抗等を考えて、相当高感度の接地リレーが必要となる。使用電圧を35kV以下に限定したのは、これ以上の高電圧になると、線路こう長も長く充電電流も大きくなるので、万一混触事故が発生すると、低圧側の電位上昇が大きく危険であるからで、この解釈では他にもこの電圧制限があり、電圧の一つの危険段階としている。
第四号は、電気炉のように大電流を必要とするものは、それだけで大電力を消費するので、変圧器を2段設けて中間に高圧の段階をおくことは、機器、配線だけでなく、電力損失その他の面からも著しく不経済になる。また低圧側回路は、一般に大地から絶縁されていないため、変圧器内部で特別高圧と低圧とが混触しても低圧側の電位上昇は比較的軽微であり、かつ、特別高圧側で直ちに保護装置による保護ができる。なお、電解槽用の変圧器も大電流を消費するものである。
第五号に示されている変圧器については、交流式電気鉄道用信号回路の誤動作を防止するために低圧回路を非接地とする必要があり、特別高圧側の巻線と低圧側との間に金属製の混触防止板を設けている。また、低圧側に一般の使用機器が接続されることもないので、特別扱いとしている。
第六号は、第108条の解説に示す11.4kVの特別高圧用架空電線路に接続する変圧器は、高圧配電用変圧器を昇圧して使用するものであり、かつ、低圧側は第24条により接地工事を施すこととしており、その危険度において高圧配電用変圧器とほとんど違いがないので、特別扱いとしている。

公式資料該当頁: p.46–47

令和7年11月20日改正

出典: 「電気設備の技術基準の解釈の解説」(経済産業省)を加工して作成

※ 本ページは公式資料そのものではありません。