電気設備の技術基準の解釈の解説
第150条(配線器具の施設)
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第1項
〔解 説〕 本条は、配線器具の施設方法について規定している。第1項は、低圧電路は一般家庭や工場の屋内、屋側又は屋外に施設され、通常これに取り付けられる配線器具は一般の人々が接触するものであり、充電部分が露出しているときは、これに触れて感電するおそれがあるので、充電部分が露出しないような適当な構造とすることを規定しているもので、第144条の電気使用場所における裸電線の使用制限の条項と同様、電気工事の原則の一つである。ただし、取扱者しか出入りしない特定の場所に施設するものは、電気機器の取扱いの心得のある者のみがその器具を扱うため差し支えないこととしている。したがって、一般家庭や工場では露出型開閉器等は使用せず、カバー付きスイッチや箱型スイッチのようなものを使用することとしている。
第二号は、湿気の多い場所(→第1条第二十七号)又は水気のある場所(→第1条第二十六号)に施設する配線器具には湿気の侵入を防止できるような防湿構造のものを使用すべきことを定めている。これは、水分や湿気のため配線器具の機能及び寿命が著しく低下し、感電、漏電等の危険も多くなるからである。
第三号は、配線器具端子部分の接続不良による過熱焼損事故等を防止するため、配線器具端子への電線接続は堅ろうにし、接続点に張力をかけないように施設することを示している。
第四号は、開閉器、接続器、点滅器等で破損しやすく充電部の露出する可能性のあるもの及び工事現場等で損傷を受ける可能性の高いものについて、堅ろうな防護装置を施すことを示している。屋外に施設する配線器具は、雨露にさらされ、外傷を受けることが多く、その上、人が触れやすい。特に土木機械の移動コンベヤーのようなものでは、使用後の取扱いがきわめて乱暴であり、水分のある土地で使用するために配線器具などが破損し、これによる作業者の感電事故が発生していたことから、これらの事故を防止する趣旨で設けられたものである。
第2項
第2項は、非包装ヒューズが溶断するときに発生するアークが近くの可燃性物質に燃え移るおそれがあるので、これを防止するための規定である。
第一号から第三号の規定に適合する開閉器は、そのカバーが材質的には必ずしも不燃質のものとはいえないが、非包装ヒューズが溶断してアークが発生しても、ほとんど危険のおそれがないものと認められるので、その使用を認めることとしている。
この規格は、日本産業規格JIS C 8308(1988)「カバー付きナイフスイッチ」から採ったものであるが、第二号の「耐アーク性の合成樹脂」とは、尿素樹脂、メラミン樹脂(黒色及び茶色を除く。)、耐熱スチロール及び硬質塩化ビニルをいい、従来のカバー付ナイフスイッチのカバーとして多く使用されていたフェノール樹脂(いわゆるベークライト)は含まれないので注意されたい。
また、本条で引用しているJIS C 8308(1988)については、当該規格に規定するカバー付きナイフスイッチが非包装ヒューズを使用した我が国独自の製品であるため、包装ヒューズ付き器具で構成された国際規格との整合を図ることが難しいこと、また、需要が減少していることなどの理由により平成17年に廃止されている。しかしながら、同規格に基づく製品が現在も製造され、かつ、使用されているなど、実情を勘案して引用を継続することとした。