電気設備の技術基準の解釈の解説

第125条(地中電線と他の地中電線等との接近又は交差)

経済産業省の一次資料を確認(新しいタブで開く)該当頁の目安 p.174–175

〔解 説〕 本条は、地中電線と他の地中電線、地中弱電流電線等、ガス管又は水道管等とが接近し、又は交差する場合の規定である。これらは、架空電線路のように支持物の倒壊、電線の断線等のおそれがなく、ともに地中に埋設されているため、相互の関係位置はあまり問題にならないから、単に地中電線の故障時におけるアーク放電により他の地中電線、地中弱電流電線等、ガス管及び水道管等に損傷を与えるおそれを考慮して、相互の離隔距離の最低値を示している。また、離隔距離がそれ以下のときは相互間にコンクリート、鉄板など堅ろうな耐火性の隔壁を設け又はケーブルを堅ろうな不燃性又は自消性のある難燃性の管に収める等の施設方法を規定している(→解説125.1図)。なお、本条の規定は共同溝内での他物との接近又は交差する場合にも適用される。

第1項

第1項は、地中電線が相互に接近又は交差する場合に、地中電線の事故時のアーク放電によって他の地中電線に損傷を与えないように、離隔距離が低圧地中電線と高圧地中電線との間では0.15m、低圧地中電線と特別高圧地中電線との間及び高圧地中電線と特別高圧地中電線との間では0.3m以下となる場合の施設方法を規定している。ただし、地中箱の内部においては、上記の距離を保つことは、地中箱の大きさの点から困難であり、また、平常の点検が可能であるところから除外している。H4基準で、キャブに関する電力中央研究所の実験に基づき、低圧と高圧の場合を、影響に差のない0.1m以下に改め、自消性のある難燃性の「被覆を有する電線」と「堅ろうな管」相互の組合せが可能となるよう改めた。
第一号ハは、暗きょ内に施設し、かつ、第120条第3項第二号イに規定する耐燃措置を施した使用電圧が170,000V未満の地中電線である場合は、離隔距離が0.1m以上で施工出来ることをH28解釈で追加した。
なお、難燃性、自消性のある難燃性、不燃性及び耐火性については、第1条第三十二号から三十五号を参照されたい。
解説125.1図
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第2項

第2項は、地中弱電流電線等と接近又は交差する場合の規定である。従来は、一般通信事業者が所有する地中弱電流電線等と地中電線が接近する場合、電気事業者が所有する電力保安通信線と地中電線が接近する場合に比べて、相互の離隔距離の規定が厳しくなっていた。しかし、「無電柱化低コスト手法の技術検討に関する中間とりまとめ」(国土交通省無電柱化低コスト手法技術検討委員会 平成27年12月公表)で示された検証結果を基に、有線電気通信設備令施行規則との整合を図ったうえで、H28解釈で第四号イを追加した。なお、有線電気通信設備令施行規則第十六条第一号で規定されている難燃性の防護被覆とは、規定の解説において、「鉄管、ビニール管等のことであって、ケーブル外被は含まれない。」こととされている。また、一般通信線のうち、光ファイバケーブルについては、電力保安通信線と同様な施設条件で対応できるものと考えられるため、H7基準で電力保安通信線並みの施設方法が可能となるように規定し、更に、H28解釈で有線電気通信設備令施行規則との整合を図り、第四号ロの規定のように改正した。第四号ハは、H9解釈で追加した項目で、「地中電線故障を想定した地中弱電流電線との所要離隔距離の検証」に関する電力中央研究所の実験に基づき、地中電線が170kV未満で、地中弱電流電線等の管理者の承諾を得た場合、離隔距離を0.1m以上確保すれば良いこととした。
ここでは、「地中弱電流電線等の管理者の承諾」となっているが、地中弱電流電線等を後から設置するような場合には、有線電気通信法において、地中電線の管理者へ承諾を求めることが規定されている。
第五号では、電力保安通信用の地中弱電流電線等は、地中電線と共通の地中箱に施設することがあり、地中箱の引出部分等においては第一号から第三号の規定により施設することが困難なため、別途規定している。

第3項

第3項は、特別高圧地中電線が可燃性又は有毒性の液体や気体を内包している管と接近又は交差して施設される場合について規定している。流体であるからガス管とは限らず液状の可燃性のもの、例えば石油パイプなどの管も全てこれに含まれる。

第4項

第4項は、可燃性又は有毒性の流体を内包する管以外のもの、例えば、水道管、蒸気管などの管との離隔距離を定めている。しかし、地中電線を不燃性の管又は自消性のある難燃性の管に収める場合又はこれらの管が不燃性の管である場合若しくは不燃性の材料で被覆してある場合はアークによる損傷の度合も少ないので、特例扱いとしている。

第5項

第5項では、「不燃性」及び「自消性のある難燃性」について規定している。ロの光ファイバケーブルの「自消性のある難燃性の被覆」における耐燃性試験は、R7解釈より、民間規格評価機関として日本電気技術規格委員会に承認された規格リストと関連づけられ、当該機関の公開ページに掲載されている。詳細は第120条第3項第二号イ(イ)(2)の解説を参照されたい。なお、H18解釈で、地中電線を収める管又はトラフの「自消性のある難燃性」試験方法の1つに日本電気技術規格委員会規格JESC E7003(2005)を追加した。R4解釈より、民間規格評価機関として日本電気技術規格委員会に承認された規格リストと関連づけられ、当該機関の公開ページにて掲載されている。

公式資料該当頁: p.174–175

令和7年11月20日改正

出典: 「電気設備の技術基準の解釈の解説」(経済産業省)を加工して作成

※ 本ページは公式資料そのものではありません。