
C種接地は10Ω、D種は100Ω。500Ωは0.5秒以内
この記事でわかること
- C種接地は 10Ω 以下、D種接地は 100Ω 以下
- 0.5秒以内に自動遮断できるときは、どちらも 500Ω 以下
- 300V で種類が分かれる。省略は第29条、抵抗値は第17条
こんな人におすすめ
- 第二種の筆記で、C種・D種の抵抗値と違いを確認したい
- 電技解釈第17条を開く前に、10Ω・100Ω・500Ω だけ見たい
- 低圧の機械器具で、接地抵抗の上限を確認したい
はじめに
C種接地の抵抗値は 10Ω 以下、D種接地は 100Ω 以下です。低圧電路で地絡を 0.5秒以内に自動遮断する装置を施設するときは、どちらも 500Ω 以下です。根拠は電技解釈第17条です。
接地工事は A種・B種・C種・D種の4種類です。第二種でまず使うのは C種と D種で、抵抗値の上限は第17条です。
C種は、300V を超える低圧用機器の金属製外箱など、漏電による感電の危険度が大きい場合に施します。D種は、300V 以下の低圧用機器など、簡単なものでも接地すれば感電等の危険を減らせる場合に施します。
500Ω まで緩和できるのは、漏電遮断器があるというだけでは足りません。地絡を生じた場合に 0.5秒以内にその電路を自動遮断する装置を施設するときです。解説では、一般の漏電遮断器の定格感度電流を 100mA 以下とみて、接触電圧を 50V 以下に抑える最大の抵抗値、としています。
第二種電気工事士の筆記でも、同じ条件が 10Ω・100Ω・500Ω で並びます。「動作時間は 0.5秒を超える」とあれば、500Ω にはできません。
この記事では、電技解釈第17条のうち、C種・D種の抵抗値だけを扱います。C種と D種の違い(300V)や、外箱の接地を省略できるかは第29条です。第17条を開く前でも、施工で抵抗値を確認するときでも、条件だけ先に見られます。
C種は10Ω、D種は100Ω
想定シーン: 低圧の機械器具の金属製外箱に、C種または D種の接地工事を施す。抵抗値の上限を決める
起点は接地工事の種類です。電技解釈第17条第3項は、C種接地工事の接地抵抗値を 10Ω 以下とします。第4項は、D種接地工事を 100Ω 以下とします。
電技解釈の解説では、C種は 300V を超える低圧用機器の金属製外箱など、漏電による感電の危険度が大きい場合に施す、としています。D種は 300V 以下の低圧用機器など、簡単なものでも接地すれば感電等の危険を減らせる場合に施します。
ただし、低圧電路において、地絡を生じた場合に 0.5秒以内にその電路を自動的に遮断する装置を施設するときは、C種も D種も 500Ω 以下です。
| 条件 | 抵抗値 |
|---|---|
| C種 | 10Ω 以下 |
| D種 | 100Ω 以下 |
| 0.5秒以内に自動遮断できるとき | C種も D種も 500Ω 以下 |
※解説では、一般に使う漏電遮断器の定格感度電流を 100mA 以下とみて、接触電圧を 50V 以下に抑える最大の抵抗値が 500Ω、としています。0.5秒は、末端の分岐回路との選択遮断ができるようにした時間です。接地線は、軟銅線なら直径 1.6mm 以上が目安で、抵抗値とは別の欄です。
計算してみよう
想定シーン: 定格電圧 200V の三相誘導電動機の鉄台に接地工事を施す。電路に施設した地絡遮断装置の動作時間は 0.5秒を超える。接地抵抗値の上限はいくらでしょうか?
この計算で使う記号
- V
- 機械器具の使用電圧。この問題では 200V です。
- t
- 地絡を生じたときに電路を自動遮断する装置の動作時間。この問題では 0.5秒を超えます。
まず、電圧から工事の種類を決める
機械器具の金属製外箱などに施す工事の種類は、使用電圧で決まります。低圧で 300V 以下なら D種、300V を超えると C種です。
この問題の 200V は 300V 以下なので、D種です。種類の表は電技解釈第29条、抵抗値は第17条です。
0.5秒以内の自動遮断があるかを見る
D種の抵抗値は、原則 100Ω 以下です。500Ω まで緩和できるのは、低圧電路で地絡を生じた場合に 0.5秒以内にその電路を自動遮断する装置を施設するときです。この問題の動作時間は 0.5秒を超えるので、緩和は使えません。
抵抗値の上限を決める
D種の原則どおり、接地抵抗値は 100Ω 以下です。漏電遮断器があっても、0.5秒以内でなければ 500Ω にはできません。
D種の抵抗値(0.5秒以内の自動遮断なし)= 100Ω 以下
この鉄台に施す接地抵抗の上限は 100Ω です。
同じ 200V でも、動作時間が 0.5秒以内なら上限は 500Ω です。400V なら C種で、原則は 10Ω、0.5秒以内なら 500Ω です。
| 条件 | C種(300V超) | D種(300V以下) |
|---|---|---|
| 原則 | 10Ω以下 | 100Ω以下 |
| 0.5秒以内に自動遮断できるとき | 500Ω以下 | 500Ω以下 |
| この問題(200V・0.5秒超) | — | 100Ω以下 |
※色の列がこの問題(D種)です。0.5秒以内に自動遮断できるときは、C種も D種も 500Ω 以下で同じです。
よくある勘違い
次の3つは筆記試験でも現場施工でもよく間違えてしまう注意ポイントです。
漏電遮断器があるだけでは、500Ω にならない
500Ω まで緩和できるのは、地絡を生じた場合に 0.5秒以内にその電路を自動遮断する装置を施設するときです。
問題文に「動作時間は 0.5秒を超える」とあれば、緩和は使えません。200V の D種なら、上限は 100Ω のままです。
15mA・0.1秒は、抵抗値の緩和ではない
定格感度電流 15mA 以下、動作時間 0.1秒以下の漏電遮断器は、外箱の接地を省略できるかの条件です。条は第29条です。
抵抗値を 500Ω まで緩める条件は、第17条の 0.5秒以内の自動遮断です。省略と抵抗値の緩和は、別の数字です。
C種の 10Ω と、D種の 100Ω を取り違えない
C種は 10Ω 以下、D種は 100Ω 以下です。300V を超える低圧は C種、300V 以下は D種です。
平成9年の解釈で、特別第3種が C種、第3種が D種に変わりました。名前が入れ替わっているので、古い呼び方のままだと 10Ω と 100Ω が逆になります。
C種とD種の違い。省略は第29条
この記事で扱っているのは、C種と D種の接地抵抗値です。機械器具の金属製外箱などにどの工事を施すか、接地を省略できるかは、電技解釈第29条です。
種類は使用電圧の区分です。300V 以下の低圧は D種、300V を超える低圧は C種、高圧または特別高圧は A種です。省略できるのは、交流の対地電圧が 150V 以下で乾燥した場所に施設する場合、二重絶縁、水気のある場所以外で定格感度電流 15mA 以下・動作時間 0.1秒以下の電流動作型漏電遮断器を施設する場合など、第29条第2項の各号に当たるときです。
| 内容 | 該当条 | 筆記試験内容 |
|---|---|---|
| C種・D種の抵抗値の上限 | 第17条 | 10Ω 以下・100Ω 以下・500Ω 以下 |
| どの工事にするか | 第29条 | 300V 超は C種、300V 以下は D種 |
| 外箱の接地を省略できるか | 第29条 | 乾燥した場所、二重絶縁、15mA・0.1秒 など |
よくある質問
QC種接地とD種接地の抵抗値は何Ω?
電技解釈第17条では、C種接地は 10Ω 以下、D種接地は 100Ω 以下です。低圧電路で地絡を 0.5秒以内に自動遮断できるときは、どちらも 500Ω 以下です。
QC種接地とD種接地の違いは?
機械器具の金属製外箱などに施す工事の種類は、使用電圧で決まります。低圧で 300V を超えると C種、300V 以下は D種です。種類の表は電技解釈第29条、抵抗値は第17条です。
Q接地抵抗値が500Ω以下でよいのはいつ?
低圧電路において、地絡を生じた場合に 0.5秒以内に当該電路を自動的に遮断する装置を施設するときです。漏電遮断器があっても、動作時間が 0.5秒を超えるなら、C種は 10Ω、D種は 100Ω のままです。
Q特別第3種接地はC種、第3種はD種?
平成9年の解釈で、特別第3種が C種、第3種が D種に変わりました。C種は 10Ω 以下、D種は 100Ω 以下です。名前が入れ替わっているので、古い呼び方のままだと抵抗値が逆になります。
Q15mA・0.1秒の漏電遮断器は、500Ωのこと?
違います。定格感度電流 15mA 以下、動作時間 0.1秒以下は、外箱の接地を省略できるかの条件で、電技解釈第29条です。抵抗値を 500Ω まで緩めるのは、第17条の 0.5秒以内の自動遮断です。
おわりに
C種・D種の接地抵抗値の分け方、いかがでしたか。
C種は 10Ω 以下、D種は 100Ω 以下です。低圧電路で地絡を 0.5秒以内に自動遮断できるときは、どちらも 500Ω 以下です。種類は電圧、抵抗値は第17条、外箱の省略は第29条です。
まずは、問題文の電圧と「0.5秒」を見て、10Ω・100Ω・500Ω のどれに該当するか、計算すると理解が深まります。
NeuroQuest では、第二種電気工事士の記事と過去問を、電技解釈を根拠にしてお届けします。住宅の対地電圧や、分岐点から過電流遮断器までの距離、幹線の太さも、あわせてご覧ください。


