電気設備に関する技術基準を定める省令の解説

第45条(発電機等の機械的強度)

経済産業省の一次資料を確認(新しいタブで開く)該当頁の目安 p.16–17

第1項

〔解 説〕 第1項は、発電機、変圧器、調相機、母線及びその支持がいしは、電路の短絡時に、突発電流の電磁力による機械的衝撃を受けるので、この場合の機械的強度についての原則をうたったものである。これらの機器等は、短絡電流による電磁力を十分考慮して、設計し、施工されるものであることが要求される。短絡電流による機械的衝撃の算出は、過渡電流を含む最大瞬時値を考慮するなど、各機器の場合について詳細な計算を行わなければならない。
なお、短絡強度についての試験を行うことを義務付けたものではない(電気使用機械器具の耐電圧試験や圧力容器の耐圧試験についても同様である。)が、短絡により電気機器等に破損を生じた場合、その破損事故が設計上、施工上の不備に基づくものであることが確認されれば、本条の規定に違反していたこととなるので、設計施工に当たっては十分留意すべきである。

第2項

第2項は、発電機の回転部分に対する機械的強度を定めたものであって、当然このようなことを考慮して設計し、施工されるものであることを要求している。
水車発電機の場合は、ガイドベーンの閉鎖速度いかんによって、負荷を遮断した場合の速度は異なるが、全負荷を遮断した場合の調速機の動作を考慮し、その時に達する速度に耐える必要がある(発電用水力設備の技術基準を定める省令第33条)。また、風力発電機の速度制御装置は一般に入力を自由に制御できる方式でないことから、水力発電機と同様に当該風力発電機が負荷遮断後通常達し得る最大回転速度においても耐える必要がある。
タービンや内燃機関には、一般には非常調速装置が施設されるので、回転部分の機械的強度がこの非常調速装置の動作する速度に耐えるものであれば十分である(発電用火力設備の技術基準を定める省令第13条、第19条及び第25条)。なお、蒸気タービン及びガスタービンについては、発電用火力設備の技術基準を定める省令第15条第2項及び第21条で非常調速装置を設けなければならないことになっている。
また、内燃機関には発電用火力設備の技術基準を定める省令第27条で非常調速装置を設けなければならないことになっている。なお、内燃機関の非常調速装置の規定は、発電用火力設備の技術基準の解釈第40条第1項で一般用電気工作物である内燃機関及び定格出力500kWを超えるものが対象であり、定格出力500kW以下の内燃機関に接続するものについては、条文上明確ではないが、調速機で速度調整ができる最大の速度に耐えるものであればよい。

第3項

第3項は、タービン発電機の軸又は軸受の振動に対する発電機の機械的強度を定めたもので、その振動の限界は発電機を駆動する蒸気タービンに要求されるものと同じである。
蒸気タービンについては、発電用火力設備の技術基準を定める省令第13条第2項によって、「主要な軸受又は軸に発生しうる最大の振動に対して構造上十分な機械的強度を有するものでなければならない」ことになっている。

公式資料該当頁: p.16–17

令和7年11月

出典: 「電気設備に関する技術基準を定める省令の解説」(経済産業省)(https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/law/denjikokuji.html )を加工して作成

※ 本ページは公式資料そのものではありません。