電気設備の技術基準の解釈

第58条(架空電線路の強度検討に用いる荷重)

経済産業省の一次資料を確認(新しいタブで開く)該当頁の目安 p.74–77

第1項

第58条 架空電線路の強度検討に用いる荷重は、次の各号によること。なお、風速は、気象庁が「地上気象観測指針」において定める10分間平均風速とする。
風圧荷重 架空電線路の構成材に加わる風圧による荷重であって、次の規定によるもの
風圧荷重の種類は、次によること。
(イ) 甲種風圧荷重 58-1表に規定する構成材の垂直投影面に加わる圧力を基礎として計算したもの、又は風速40m/s以上を想定した風洞実験に基づく値より計算したもの
(ロ) 乙種風圧荷重 架渉線の周囲に厚さ6mm、比重0.9の氷雪が付着した状態に対し、甲種風圧荷重の0.5倍を基礎として計算したもの
(ハ) 丙種風圧荷重 甲種風圧荷重の0.5倍を基礎として計算したもの
(ニ) 着雪時風圧荷重 架渉線の周囲に比重0.6の雪が同心円状に付着した状態に対し、甲種風圧荷重の0.3倍を基礎として計算したもの
〔58-1表〕
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風圧荷重の適用区分は、58-2表によること。ただし、異常着雪時想定荷重の計算においては、同表にかかわらず着雪時風圧荷重を適用すること。
〔58-2表〕
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人家が多く連なっている場所に施設される架空電線路の構成材のうち、次に掲げるものの風圧荷重については、ロの規定にかかわらず甲種風圧荷重又は乙種風圧荷重に代えて丙種風圧荷重を適用することができる。
(イ) 低圧又は高圧の架空電線路の支持物及び架渉線
(ロ) 使用電圧が35,000V以下の特別高圧架空電線路であって、電線に特別高圧絶縁電線又はケーブルを使用するものの支持物、架渉線並びに特別高圧架空電線を支持するがいし装置及び腕金類
風圧荷重は、58-3表に規定するものに加わるものとすること。
〔58-3表〕
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垂直荷重 垂直方向に作用する荷重であって、58-4表に示すもの
水平横荷重 電線路に直角の方向に作用する荷重であって、58-4表に示すもの
水平縦荷重 電線路の方向に作用する荷重であって、58-4表に示すもの
常時想定荷重 架渉線の切断を考慮しない場合の荷重であって、風圧が電線路に直角の方向に加わる場合と電線路に平行な方向に加わる場合とについて、それぞれ58-4表に示す組合せによる荷重が同時に加わるものとして荷重を計算し、各部材について、その部材に大きい応力を生じさせる方の荷重
異常時想定荷重 架渉線の切断を考慮する場合の荷重であって、風圧が電線路に直角の方向に加わる場合と電線路に平行な方向に加わる場合とについて、それぞれ58-4表に示す組合せによる荷重が同時に加わるものとして荷重を計算し、各部材について、その部材に大きい応力を生じさせる方の荷重
異常着雪時想定荷重 着雪厚さの大きい地域における着雪を考慮した荷重であって、風圧が電線路に直角の方向に加わる場合と電線路に平行な方向に加わる場合とについて、それぞれ58-4表に示す組み合わせによる荷重が同時に加わるものとして荷重を計算し、各部材について、その部材に大きい応力を生じさせる方の荷重
〔58-4表〕
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垂直角度荷重 架渉線の想定最大張力の垂直分力により生じる荷重
水平角度荷重 電線路に水平角度がある場合において、架渉線の想定最大張力の水平分力により生じる荷重
支線荷重 支線の張力の垂直分力により生じる荷重
十一 被氷荷重 架渉線の周囲に厚さ6mm、比重0.9の氷雪が付着したときの氷雪の重量による荷重
十二 着雪荷重 架渉線の周囲に比重0.6の雪が同心円状に付着したときの雪の重量による荷重
十三 不平均張力荷重 想定荷重の種類に応じ、次の規定によるもの
常時想定荷重における不平均張力荷重は、全架渉線につき各架渉線の想定最大張力に、次に掲げる値を乗じたものの水平縦分力による荷重とすること。
(イ) 支持物が引留め型の場合は、1
(ロ) 支持物が耐張型の場合は、1/3
(ハ) 支持物が補強型の場合は、1/6
異常時想定荷重における不平均張力荷重は、次により計算した、架渉線が切断した場合に生じる不平均張力の水平縦分力による荷重とすること。
(イ) 切断を想定する架渉線の数は、次によること。
(1) 架渉電線の相(回線ごとの相をいう。以下この号において同じ。)の総数が12以下である場合は、1相(鉄塔が引留め型以外で、電線が多導体である場合は、1相のうち2条)
(2) 架渉電線の相の総数が12を超える場合((3)に規定する場合を除く。)は、回線を異にする2相(鉄塔が引留め型以外で、電線が多導体である場合は、1相ごとに2条)
(3) 架渉電線が縦に9相以上並び、かつ、横に2相並んでいる場合は、縦に並んだ9相以上のうち、上部6相からの1相(鉄塔が引留め型以外で、電線が多導体である場合は、1相のうち2条)及びその他の相からの1相(鉄塔が引留め型以外で、電線が多導体である場合は、1相のうち2条)
(4) 架空地線の1条。ただし、電線と同時には切断しないものとする。
(ロ) 切断を想定する架渉線は、各部材に生じる応力が最大になるものとすること。
(ハ) 架渉線が切断した場合に生じる不平均張力の大きさは、当該架渉線の想定最大張力に等しい値(架渉線の取付け方法により、架渉線が切断したときにその支持点が移動し、又は架渉線が支持点でしゅう動する場合は、想定最大張力の0.6倍の値)とすること。
異常着雪時想定荷重における不平均張力荷重は、全架渉線につき各架渉線の想定最大張力に、次に掲げる値を乗じたものの水平縦分力による荷重とすること。
(イ) 耐張がいし装置を使用する鉄塔にあっては、0.1
(ロ) 懸垂がいし装置を使用する鉄塔にあっては、0.03
十四 ねじり力荷重 想定荷重の種類に応じ、次の規定によるもの
常時想定荷重及び異常着雪時荷重におけるねじり力荷重は、支持物における架渉線の配置が対称でない場合に生じるものとすること。
異常時想定荷重におけるねじり力荷重は、前号ロ(イ)及び(ロ)に規定するように架渉線が切断した場合に生じるものとすること。

第2項

2 常時想定荷重において、支持物における架渉線の配置が対称でない場合は、58-4表の荷重のほか、垂直偏心荷重をも加算すること。

第3項

3 異常着雪時想定荷重の計算における想定着雪厚さは、着雪量の評価に関する最新の知見に基づいて作成された着雪マップにおける当該地域の想定着雪厚さ、当該地域及びその周辺地域における過去の着雪量(当該地域及びその周辺地域において着雪実績が少ない場合は、気象観測データの活用その他の適切と認められる方法により推定した着雪量)及び当該地域の地形等を十分考慮した上、適切に定めたものであること。ただし、電線に有効な難着雪対策を施す場合は、その効果を考慮して着雪量を低減することができる。

第4項

4 鉄塔にあっては、第一項に規定する甲種風圧荷重と、地域別基本風速における風圧荷重を比べて、大きい方の荷重を考慮すること。また、次の各号に掲げる特殊地形箇所に施設する場合は、その大きい方の荷重と、局地的に強められた風による風圧荷重を比べて大きい方の荷重を考慮すること。ただし、これらの特殊地形箇所に施設する場合に、当該箇所の地形等から強風時の風向が電線路の走行とほぼ平行すると判断されるときは、対象外とする。
従来から強い局地風の発生が知られている地域における稜線上の鞍部等、風が強くなる箇所
主風向に沿って地形が狭まる湾の奥等の小高い丘陵部にあって収束した風が当たる箇所
海岸近くで突出している斜面傾度の大きな山の頂部等、海からの風が強まる箇所
半島の岬、小さな島等、海を渡る風が吹き抜ける箇所
強い風が風上側にある標高の高い丘で増速され、直近の急斜面によりさらに増速する箇所

第5項

5 鉄柱であって、第一項に規定する甲種風圧荷重を適用する場合には、地域別基本風速における風圧荷重と比べて、大きい方の荷重を考慮すること。ただし、完成品の底部から全長の1/6(2.5mを超える場合は、2.5m)までを変形を生じないように固定し、頂部から30cmの点において柱の軸に直角に設計荷重の2倍の荷重を加えたとき、これに耐えるものにあっては、この限りでない。

公式資料該当頁: p.74–77

令和7年11月20日改正

出典: 「電気設備の技術基準の解釈」(経済産業省)を加工して作成

※ 本ページは公式資料そのものではありません。