電気設備の技術基準の解釈の解説

第224条(再閉路時の事故防止)

経済産業省の一次資料を確認(新しいタブで開く)該当頁の目安 p.326–327

〔解 説〕 電力系統で事故が発生すると、変電所において事故点方面の遮断器が開放されるが、一定時間後、再閉路される。その際、系統連系している分散型電源が何らかの原因により解列されていないと、再閉路時に非同期投入事故が発生し、当該分散型電源を含めた需要家機器に大きな被害を与えるおそれがある。本条の目的はこれを防止することである。
誘導発電機を用いた連系では、単独運転時に励磁電流が供給されないため、単独運転状態では発電が継続しないという意見もあるが、このような場合においても、他の需要家を含めた力率改善用コンデンサが存在するときには誘導発電機の自己励磁現象が起こって運転が継続されるおそれがあることから、本条の措置は必要である。また、誘導発電機を用いた風力発電設備を連系する場合であって、転送遮断装置又は単独運転検出装置を省略するときであっても、単独運転時の電力機器損傷防止の観点から、やはり本条の措置は必要である。
本条では、再閉路時の事故防止のため、配電用変電所の引出口に線路無電圧確認装置を施設することとしているが、これを省略できる場合として、以下の各号を定めている。
第一号は、逆潮流がない場合であって、系統との連系に係る保護リレー、計器用変流器、計器用変圧器、遮断器及び制御用電源配線が2系列化され、かつ、これらが互いにバックアップ可能なシーケンスとなっている設備では、系統の事故時において、分散型電源が解列する確実性が高く、再閉路時の事故防止に資すると考えられるため、線路無電圧確認装置を省略することができるとしている。
ただし書は、必ずしも同種の保護装置を2系列設置しなくとも、それと同等の機能を得られる場合(機能的二重化)には、更に簡素化することが可能であることを示している。
イは、 2系列目に不足電力リレーを設置する場合は、これにより、2系列目の保護機能が満たせることを示している。
ロは、不足電力リレーを計器用変流器の末端に設置する場合は、計器用変流器及び回路が異常となれば不足電力リレーが動作することから、一系列目と二系列目の計器用変流器を兼用することができるとしている。
ハは、不足電圧リレーを計器用変圧器の末端に設置する場合は、計器用変圧器に不良が発生しても不足電圧リレーにより確実に検出できることから、1系列目と2系列目の計器用変圧器を兼用できるとしている。
第二号は、逆潮流がある高圧連系の場合において、転送遮断装置又は単独運転検出装置等によって単独運転を確実に回避することができれば、線路無電圧確認装置を省略できることとしている。
イ、ロ及びハにおける「それぞれが別の遮断器により連系を遮断できること」とは、連系用遮断器の故障等を想定して解列箇所を2箇所に分けることを示している。
ニは、分散型電源の設置者が高圧の電力系統と専用線で連系している場合であって、連系された系統の自動再閉路運用を実施しないときには、線路無電圧確認装置を省略できることとしている。
なお、特別高圧電線路の場合は、分散型電源の連系の有無にかかわらず、系統運用の観点から、一般送配電事業者又は配電事業者が系統側変電所の引出口に線路無電圧確認装置を設置していることが多く、これを活用することにより、分散型電源が系統から解列されているか否かの判断が可能であるが、系統運用上必要がない場合には、線路無電圧確認装置が設置されていない電線路があり、こうした電線路と連系する場合には、再閉路時の事故防止の観点から、本条の措置が必要となる。

公式資料該当頁: p.326–327

令和7年11月20日改正

出典: 「電気設備の技術基準の解釈の解説」(経済産業省)を加工して作成

※ 本ページは公式資料そのものではありません。