電気設備の技術基準の解釈の解説

第222条(限流リアクトル等の施設)

経済産業省の一次資料を確認(新しいタブで開く)該当頁の目安 p.326

〔解 説〕 本条は、分散型電源の連系により、系統の短絡容量が増加し、この値が他者の遮断器の遮断容量を上回り、当該他者構内における事故時に遮断不能となるおそれがあること及び他者の引込ケーブル等の瞬時許容電流を上回り、それらの損傷等を招くおそれがあることが考えられることから、その防止策について定めている。
系統の短絡容量は、分散型電源設置者と送配電事業者との連系協議において、連系される電線路内の発電設備等、電線路、変圧器等のインピーダンスを基に算出する。ここで、連系される電線路内の発電設備等とは、既設の発電設備等、供給計画で明らかになっている発電設備等(発電事業者の発電設備等を含む。)、計画が明らかになっている特定送配電事業者及び自家用の発電設備等、更には供給計画と同時期において設置される供給計画に載らない小規模の発電設備等であって短絡容量の算出に影響するものであるが、供給計画よりも将来の不確実な電源は含まれない。また、短絡容量の検討に際しては、発電設備等の設置者が連系を希望する電線路内では短絡容量の問題は生じないが、一段上位の系統において当該電線路から流れ込む短絡電流により他者の遮断器の遮断容量を上回るおそれもあるため、必要に応じて一段上位の送電線を含めて検討する。
なお、分散型電源の設置者が系統との連系を検討する上で当該系統の短絡容量についての情報が必要な場合には、電気事業者に問い合わせることにより情報を得ることができる。他者の遮断器の遮断容量については、電圧階級により異なるため、ケースバイケースで判断することとなる。
また、低圧連系する場合は、一般に低圧需要家に設置されるヒューズ又は過電流遮断器の遮断容量は、1500A以上のものが多い(日本電気協会電気技術規程 JEAC 8701-1968「低圧電路に使用する自動しゃ断器の必要なしゃ断容量」)が、実際の過電流遮断器の遮断容量を見て判断すべきである。また、引込線のヒューズや高圧配電線の短絡容量等にも留意する必要がある。
「限流リアクトルその他の短絡電流を制限する装置」について、機能的に短絡電流を制限できる機器としては、具体的には限流リアクトル、高インピーダンスの昇圧用変圧器、短絡電流がピークに達する前にヒューズ等により限流遮断する装置等があり、それらの装置の実際における適用に当たっては、装置の性能、信頼性及び故障時の影響等を考慮する必要がある。
逆変換装置を用いた連系の場合、逆変換装置は回転機とは異なり、電線路の異常時に逆変換装置が停止した場合は短絡電流を供給することはないが、運転を継続している場合には、逆変換装置自身の過電流保護レベル(定格電流の1.1
~1.5倍程度)までの短絡電流を供給することになる。このため、短絡容量算出は逆変換装置の保護レベルを考慮して行えばよく、具体的には系統の基準電流を各電源から発生する短絡電流の総和で割った値を、連系していない状態のインピーダンスマップに加えて計算することとなる。
なお、「限流リアクトルその他の短絡電流を制限する装置」により対応できない場合には、異なる変電所バンク系統への連系、上位電圧階級の電線路への連系その他の短絡容量対策を講じる必要がある。

公式資料該当頁: p.326

令和7年11月20日改正

出典: 「電気設備の技術基準の解釈の解説」(経済産業省)を加工して作成

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