安全施工技術指針

第16章第4節(シールドトンネル工事)

土木工事安全施工技術指針

掲載版 令和8年3月このページ 

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第4節 シールドトンネル工事
1. 機械組立解体
(1)シールドの構成各部の重量及び装備重量を明確に把握し,輸送及び立坑内組立作業が安全かつ迅速に行えるよう検討すること。
(2)シールドの組み立て及び解体作業にあたっては,以下の事項に留意して,安全に対して十分な配慮を行うこと。
根拠: 安衛法20,21
① 爆発,火災事故防止
② 感電事故防止
③ 換気
④ クレーン作業,玉掛け作業による事故防止
2. 発進及び到達時の留意事項
根拠: 安衛法21,26
地下水位が高い場合における発進立坑の地中連続壁の取りこわし作業では,異常出水及び崩壊に注意すること。
3. 泥水・添加材の調整と管理
根拠: シールドトンネル工事の安全・安心な施工に関するガイドライン(R3.12)
地盤の状態に応じ,泥水式シールドでは泥水の比重及び粘性等について所定の品質を確保すること。また,泥土圧シールドでは,適切な添加材を混合攪拌して所定の塑性流動性と止水性を満足するようにすること。
4. 切羽圧力の管理
根拠: シールドトンネル工事の安全・安心な施工に関するガイドライン(R3.12)
切羽圧力は切羽の安定が保たれるように管理し,切羽圧力等に急激な変動があった場合は,直ちにその原因を究明し,適切に対応すること。なお,大断面のシールドにおいては,チャンバー内圧力の鉛直方向の勾配や直線性にも留意すること。
5. 排土量管理
根拠: シールドトンネル工事の安全・安心な施工に関するガイドライン(R3.12)
掘進時の土砂の取込み量の管理を適切に行い,過剰な取込みや取込み不足を防止すること。排土量管理においては,精度の維持・向上に取組み,異常の兆候等の早期把握に努めること。なお,大断面のシールドにおいては,管理基準値の設定や対応について慎重に検討すること。
6. 裏込め注入
根拠: シールドトンネル工事の安全・安心な施工に関するガイドライン(R3.12)
(1)地山のゆるみと沈下を防止するため,すみやかに裏込め注入を行うこと。
(2)裏込め注入はセグメントを早期に安定させるように,テールボイドへの確実な充填をすみやかに実施すること。また,裏込め注入工の施工管理は,注入圧と注入量で行うこと。
(3)裏込め注入に際しては,材料の選択,施工管理に十分に注意をはらうこと。
(4)注入量が想定値を大幅に上回った場合,適切な調査を行い,充填等の対応を行うこと。
7. 線形管理
根拠: シールドトンネル工事の安全・安心な施工に関するガイドライン(R3.12)
線形管理は,要求される線形の誤差の範囲に収まるよう的確に実施する必要があるとともに,線形管理に問題が生じた場合は,急激なシールドの姿勢の変化や過大な余掘りの原因となるので,計画的かつ緩やかに蛇行修正を行うこと。
8. 掘進管理
(1)シールドの推進機械等シールドの運転には,専任者を定めること。
(2)シールドによる掘進は,適正な切羽圧力を保持しながら,マシンの姿勢,方向,排土量等を総合的に管理しながら行うこと。
根拠: 「シールドトンネル工事に係る安全対策ガイドライン」厚生労働省通達基発0321第4号(H29.3.21)
(3)セグメントの組立て誤差を最小にし,セグメントリングが極力真円に近づくよう組立てること。
根拠: (同)
(4)使用するジャッキは適正な本数を使用すること。
根拠: (同)
(5)軟弱地盤を人力掘削により掘削を行う場合には,切羽に監視員をおくとともに,作業指揮者の指揮のもとに作業を行わせること。
(6)コントロール室,事務所,坑口及び,坑外設備管理室には通信設備を設けること。
(7)先掘りは原則として行わないこと。
9. シールドの姿勢制御
根拠: シールドトンネル工事の安全・安心な施工に関するガイドライン(R3.12)
セグメントの線形とシールドの姿勢を常に監視し,セグメントとシールドのテールとの間に適切なクリアランスが確保できるように管理すること。
10. シールドトンネルの浮上り
根拠: シールドトンネル工事の安全・安心な施工に関するガイドライン(R3.12)
施工時においては,テールボイド内におけるセグメントリングの浮上がりに対して,セグメントの継手や裏込め注入方法を適切に選定し,施工時の安全性を確保するとともに,シールドトンネルの浮上がりについての確認を常に怠らないこと。
11. セグメント組み立て
(1)セグメントは重量があり,また足場も悪いので,十分注意して作業を行うこと。
根拠: 安衛法20,21,26
(2)セグメントの組立ては,シールドの推進後,すみやかにかつ正確,堅固に組立てること。特にシール材やボルト等は所定の強度のものを使用すること。
(3)セグメントに締結力のない継手を採用する場合は,形状の保持に努め,とくに漏水等の原因となるリング継手の目開きや目違いが生じないように配慮すること。
根拠: シールドトンネル工事の安全・安心な施工に関するガイドライン(R3.12)
(4)ジャッキの押し出し,引き抜きの手順は,セグメントの安定性の維持に留意して定めること。特にKセグメントの挿入時のジャッキ操作について十分に留意すること。またシールドジャッキの解放パターンは組立中のセグメントの安定性を十分検討したうえで選定すること。
根拠: 「シールドトンネル工事に係る安全対策ガイドライン」厚生労働省通達基発0321第4号(H29.3.21)
根拠: シールドトンネル工事の安全・安心な施工に関するガイドライン(R3.12)
12. テールグリスの管理
根拠: シールドトンネル工事の安全・安心な施工に関するガイドライン(R3.12)
テールからの漏水や裏込め注入材の侵入を防止するため,テールグリスは,適切な材料を使用して,掘進前にテールブラシに確実に充填するとともに,掘進中はその量と圧力を適切に管理すること。
13. 二次覆工コンクリート
二次覆工コンクリートについては,に準じること。
14. 掘進停止時の対応
根拠: シールドトンネル工事の安全・安心な施工に関するガイドライン(R3.12)
切羽の不安定化のおそれがある長時間の掘進停止は,セグメント組立,段取り替え,夜間の掘進制限等やむを得ない場合を除きこれを極力回避すること。また,停止する場合には,掘進再開時も含め,切羽の安定を図ること。なお,掘進停止及び再開時には,継続的な掘進時よりも慎重に排土量を管理すること。
15. 施工管理全般
根拠: シールドトンネル工事の安全・安心な施工に関するガイドライン(R3.12)
施工時には事前に定めたリスクへの対応に従って確実に施工管理等を行うこと。シールドの掘進は,地盤の条件,トンネルの大きさ等を考慮し,地盤の安定が確実に保たれるように管理すること。その際,泥水式シールドでの泥水品質や泥水圧,泥土圧シールドのチャンバー内の土砂の塑性流動性・止水性と圧力を適切に管理し,排土量と掘削土量をできるだけ正確に計測・分析し,カッタートルクやジャッキ推力等を把握して,地盤を緩めることがないように施工管理を行うこと。
16. 異常の兆候の早期感知と迅速な対応
根拠: シールドトンネル工事の安全・安心な施工に関するガイドライン(R3.12)
異常の兆候が確認された場合には,その解消に努め,兆候が継続する場合は,要因を明らかにして対策を検討し講じること。情報共有等の対応をあらかじめルール化して関係者間で共有しておくこと。想定外の事象が発生した場合は,関係者が連携して臨機に対応すること。重大なトラブルが発生した場合に,直ちにシールドを停止し応急対策を実施すること。その上で,必要に応じて有識者に意見を求め,追加の調査を実施し,発生要因を明らかにするとともに,それを踏まえた対策を講じること。

このページを整えている人

第3種電気主任技術者 · 第1種電気工事士 · 第2種電気工事士 他

電力設備の保全・施工管理・建設DX/AIの経験を活かして、安全施工技術指針のデータベースを整えています。 経歴はこちら

公式資料該当頁: p.130–133

出典: 「土木工事安全施工技術指針」(国土交通省)(https://www.mlit.go.jp/tec/tec_tk_000052.html )を加工して作成

※ 本ページは公式資料そのものではありません。