第15章第8節(掘削工)
土木工事安全施工技術指針
掲載版 令和8年3月このページ
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第8節 掘削工
1. 坑口掘削
根拠: 安衛則385
斜面崩壊,偏土圧,地表沈下等について考慮し,適切な補助工法を用いる等,安全な対策を講じること。
2. 肌落ち防止計画の実施および変更
根拠: 「山岳トンネル工事の切羽における肌落ち災害防止対策に係るガイドライン」厚生労働省通達基発0326第1号(R6.3.26)
事業者は,第15 章第1 節5.施工計画で作成した肌落ち防止計画に基づき,一連の作業を適切に実施すること。また,同計画の適否を確認し,必要であれば同計画を変更するため,次の事項を実施すること。
(1)切羽の調査
① 切羽の観察掘削を行う作業箇所等における次の事項について,装薬時,吹付け時,支保工建込み時,交代時に切羽の観察を行い,過去の切羽の観察結果の推移との比較を行うほか,必要に応じて先進ボーリング等の方法により調査を行うことにより適切に把握すること。ア)切羽及び素掘り面の状態,圧縮強度並びに風化変質イ)割目間隔及び割目状態ウ)走向・傾斜エ)湧水量オ)岩盤の劣化
② 切羽の観察結果の記録
①の切羽の観察結果を記録すること。また,必要に応じて切羽評価点を算定し,地山等級を査定し,適切な支保パターンを選定すること。
③ 計画の適否の確認
①及び②の切羽の観察結果から得られる地山等級と設計時の地山等級及び支保パターンをを比較し,同計画の適否を確認すること。
(2)計画の変更
(1)の切羽の調査結果及びその他の情報から,作成した肌落ち防止計画によって十分な肌落ち災害防止対策ができないおそれがあると認められる場合には,施工者は,発注者及び設計者と十分検討を行い,肌落ち防止計画を適切なものに変更すること。また,変更した肌落ち防止計画は関係労働者に確実に周知すること。
3. 切羽監視責任者の選任等
根拠: 「山岳トンネル工事の切羽における肌落ち災防止対策に係るガイドライン」厚生労働省通達基発0326第1号(R6.3.26)
(1)切羽監視責任者の選任施工者は掘削現場に属する労働者の中から切羽監視責任者を選任し,切羽の状態を監視させるとともに,選任した切羽監視責任者を関係労働者に周知すること。なお,切羽監視責任者は労働安全衛生規則第382 条に定める点検者と同じ者を選任することを妨げないこと。山岳トンネル工事が交代制により行われる場合には,交代番ごとに切羽監視責任者を選任する等により,切羽の状態が継続的に監視されるようにすること。
(2)切羽監視責任者の職務切羽監視責任者は,切羽の変状,割目の発生の有無,湧水の有無,岩盤の劣化の状態を含め,2の肌落ち防止計画においてあらかじめ定められた方法により切羽の状態を常時監視すること。監視の結果,肌落ちにより被災するおそれがあると判断される場合には,切羽監視責任者は直ちに切羽から請負関係の有無に関わらず,労働者以外の者も含めて,当該場所で作業に従事する者を退避させること。なお,常時監視にデジタル技術を活用する場合,切羽監視責任者の直接目視による監視と同等以上の安全衛生水準を確保する必要がある。
4. 坑内掘削
(1)毎作業日と震度4以上の地震の後及び発破後に,それぞれ浮石や亀裂,湧水等の状況を点検させること。
根拠: 安衛則382
(2)浮石落としや支保工の補修及び削岩・せん孔等の作業が行われている所には関係者以外が立ち入ることについて,禁止する旨を見やすい箇所に表示するなどの方法により,禁止すること。
根拠: 安衛則386
(3)逆巻工法の場合,抜き掘りの順序は左右千鳥で行うことを原則とし,アーチコンクリートの沈下等の危害防止を図ること。
(4)せん孔は,あらかじめ定めたせん孔位置に従って,位置・方向,深さについて正確に行うこと。この時,前回の発破孔の孔尻を利用してせん孔しないこと。
根拠: 火取則53第6号
(5)施工者は,切羽において作業を行うときは,次の事項に留意すること。
根拠: 「山岳トンネル工事の切羽における肌落ち災害防止対策に係るガイドライン」厚生労働省通達基発0326第1号(R6.3.26)
① 作業に従事する労働者に保護帽,保護具(バックプロテクター,保護メガネ等),安全靴(長靴),必要に応じて防じん機能を有する電動ファン付呼吸用保護具又は防毒機能を有する電動ファン付き呼吸用保護具であって粉じん機能を有するもの等を着用させること。
② 作業を行う場所について,照明施設を設置する等により必要な照度を保持すること。切羽における作業では,150 ルクス以上が望まれること。
5. 発破
第7 章5 節に準ずること。