安全施工技術指針

第17章第4節(作業船及び台船作業)

土木工事安全施工技術指針

掲載版 令和8年3月このページ 

国土交通省の指針PDFを確認(新しいタブで開く)該当頁の目安 p.138–143

第4節 作業船及び台船作業
1. 人員の水上輸送
(1)船舶職員として資格を有する海技従事者を乗り組ませること。
根拠: 船舶職員及び小型船舶操縦者法18
(2)予想される輸送人員,気象,海象,その他の条件に対して余裕のある大きさで,十分な強度を有し,最大潮流よりも速く,安全性のある通船を選定すること。
(3)通船に必要な救命浮環,その他の施設及び属具を備えること。
(4)乗船者心得を船内の見やすい場所に掲示すること。
(5)船長は,輸送人員数が多い場合でも,定員を守ること。
根拠: 安衛則531
(6)その他の航海に関する法規を遵守し,安全に運航すること。
2. 運航・回航・曳航作業
(1)作業船等を自航又は曳航により運航,回航するときは,当該作業船等の安全を確保することは勿論のこと,付近の一般船舶又は漁業施設等に対する危険防止に留意すること。
(2)回航,曳航作業にあたっては,法規に定められた形象物,灯火,航法及び信号等を守り,適切な操船,厳格な見張りを励行し,安全に運航すること。
根拠: 海衝法20,24
(3)曳航は昼間行うことを原則とし,潮流が逆流の時間帯は潮待ちをし,順流,憩流時に通過するよう計画すること。
(4)航程が長いときは,あらかじめ仮泊地を定めるとともに,避難港を準備しておくこと。
(5)緊急事態発生時の措置・要領を定めておくこと。
3. 出入港・係留作業
(1)出入港時には法定の信号旗を掲揚すること。
(2)出港船があるときは,同船の出港を優先させること。
根拠: 港則法18の3
(3)作業を開始する前に,揚錨機の作動状態,索具類を点検すること。
根拠: 港則法15
(4)投錨前に,錨鎖庫内及び錨又は錨鎖の落下する水面付近に人がいないことを確認すること。
(5)係留作業従事者には,保護具,作業用救命衣,その他必要な保護具を使用させること。
(6)揚錨機等の作動又は錨鎖,索具の走行を人力で調整する従事者の服装は,袖口,上衣のすそ等を締め付けるなどして,巻き込まれるおそれのないようにすること。
根拠: 船安衛則56
4. 荷役作業
(1)貨物船に装備された揚貨装置,非自航クレーン船のクレーン,岸壁・桟橋・海上足場上に設置したクレーン又は作業船及び台船に搭載した移動式クレーン等の運転の業務は,有資格者以外の者に行わせないこと。
根拠: 安衛則27,28
根拠: クレーン則68
根拠: 安衛則41
(2)貨物船の荷役作業を行う場合は,船内荷役作業主任者を配置すること。
根拠: 安衛則450
(3)船舶に装備した揚貨装置等及びクレーン船は,風浪による船体動揺のため,吊り荷に動荷重が作用するので,能力に十分余裕のあるものを選定し使用すること。
(4)岸壁・桟橋・海上作業足場等に設置するクレーン等は,十分な能力があり,かつ検査に合格したものを選定し使用すること。
(5)港湾荷役作業を行うときは,当該作業を安全に行うため,必要な照度を保持すること。
根拠: 安衛則454
5. 舷外作業
(1)舷外作業の作業員は,墜落制止用器具又は作業用救命衣を着用し,作業を行うこと。
根拠: 船安衛則16,52
(2)安全な昇降用具を使用し,付近には救命浮環等を用意しておくこと。
根拠: 船安衛則52
(3)監視員は,適当な場所に配置し,舷外の作業員との連絡を行うこと。
根拠: 船安衛則52
(4)次の場合には,舷外作業を中止すること。
根拠: 船安衛則51
① 船体が動揺又は風速が著しく大きい場合
② 強風,大雨,大雪等の悪天候で危険のおそれのある場合
6. 浚渫・掘削作業
(1)浚渫船の操船,浚渫作業及び準備作業,船体の点検整備は船長の直接の指揮により行い,安全で確実な作業を行うこと。
(2)あらかじめ作業場所付近の調査を行い,避泊地及び非常用係船設備を準備しておくこと。
(3)試運転は,あらかじめ機械装置の状態を確認し,可動部の給油等を完了してから,警報,船内放送等で周知したのち行うこと。特にグラブの旋回範囲内の退避を確認すること。
(4)浚渫作業中の通行船舶に対しては,作業員は十分な注意を払い,他の船舶の安全を図ること。
(5)修理又は準備中に作業員の交代を行うときは,作業計画の説明,段取り及び進行状況,作業中の監視の要点,送電禁止区域の説明等の引き継ぎ事項を交代者全員に徹底すること。
(6)作業のため電路の開閉を行う場合には,受電設備側と電話その他により確実に連絡し,作業員側の了解のもとに操作を行うこと。
(7)高圧ケーブル埋設箇所又は高圧受電設備箇所には,危険区域の標示(埋設ケーブルの位置は明確に標示する)及び保護柵等を設け,埋設ケーブルの位置は明確に標示すること。
(8)作業のため,連絡用電話の架線を高圧架空線路に添架する場合は,引込口に必ず保安器を設置すること。
(9)操船に要する諸設備の他に,非常用設備,備品として下記のものを備えておくこと。
① 発電機(ウインチモーターが使用できる容量を有するもの)
② 排水ポンプ
③ 救命浮環,又は救命胴衣
④ 非常用錨(船体に応じた重量)
⑤ 非常用けい船ロープ(船体に応じた寸法のもの)
⑥ 信号旗,簡易無線機
7. 埋立作業
(1)ポンプ船から埋立用材を埋立地に排送するときには,ポンプ船及び埋立地の責任者等は連絡を密にし,あらかじめ放水口付近の作業員の退避を確かめてから排送を始めること。
(2)巡回,切替えバルブ操作等の作業に従事する者は,トランシーバー,警笛,携帯灯火及び作業用具を携行すること。また,夜間,荒天時には必ず2 名以上の構成で行動すること。
8. 地盤改良作業
(1)作業船は杭の長さ,数量,作業船の能力を検討して選定すること。
(2)敷砂区域を浮標灯などで明示し,敷砂作業中は潜水士や他船等の立入りを禁止すること。
(3)作業中は,機械の振動,異常音,ボルトのゆるみ,資材の歯止めの状態等に随時留意すること。
(4)高所作業,及び動揺時の作業では墜落制止用器具を使用すること。
根拠: 船安衛則51
(5)作業船の積荷,可動物,ブーム等は,船体の動揺により移動しないようにくさび等で歯止めを行い,ロープ類で固定する。
(6)打込みが終了し,次の地点へ作業船を移動するときは,ケーシングやフロットが完全に海底から離れて引き上げられたことを確認すること。
9. 杭打作業
(1)杭打船は,杭の寸法,重量,数量,打込み地盤の地質,水深,を検討して選定すること。
(2)作業打合せ等では,作業方法及び内容,合図,連絡方法を打合せ,その徹底を図ること。また,安全標識の掲示,危険箇所に対する柵,その他の立入禁止設備を設けること。
根拠: 安衛則189
(3)杭打船は所定の場所に確実に係留し,アンカーロープ等が他の船舶の障害とならないように標識等を掲げること。
(4)近接した埋設ガス管,地中電線等は,管理者側の立会者と位置の確認を行うこと。
根拠: 安衛則194
(5)杭運搬船上の杭は,移動,荷崩れを防止するために固定すること。
(6)気象・海象が悪化し,杭打作業が困難になった場合は,作業責任者は作業を中止すること。
10. 水中発破作業
(1)発破予定日,発破時間帯,及び危険水域などは,水路通報,航行警報,港長公示等により,事前に広報を行うこと。
(2)警戒船は,マスト等の見やすい位置に発破開始の警戒標識を掲げ,危険水域から潜水作業員,漁船,遊泳者及び船舶を早期に退去させること。
(3)火薬類積載船には,見やすい場所に昼間は赤旗,夜間は赤灯を掲げること。
根拠: 危船則5の7
(4)船舶への積載及び輸送においては,積荷場所は操船室,居住室等から離れた場所を選定し,消防設備を準備しておくとともに,他の貨物と同時に荷役しないこと。
根拠: 危船則21,37
11. コンクリート打設作業
(1)コンクリートプラント船,モルタルプラント船等は,常に良好な状態に整備しておくこと。
根拠: 危船則37
(2)ミキサー車を台船で運搬するときは,堅固な積載用足場を設置し,ミキサー車にはブレーキをかけ,歯止めを行うこと。
(3)運搬船は,積載量に余裕のあるものを用い,投入時の船体傾斜等による事故防止を図ること。
(4)打設中は気象・海象の変化の把握に努め,水中への打設方法の作業限界との対比を行い,安全性を確認すること。
(5)作業中に型わく支保工に異状が認められた際における作業中止のための措置を,あらかじめ講じておくとともに,突風又は高波の発生により型わく支保工に異状が認められたときには,直ちに作業を中止すること。
根拠: 安衛則244

このページを整えている人

第3種電気主任技術者 · 第1種電気工事士 · 第2種電気工事士 他

電力設備の保全・施工管理・建設DX/AIの経験を活かして、安全施工技術指針のデータベースを整えています。 経歴はこちら

公式資料該当頁: p.138–143

出典: 「土木工事安全施工技術指針」(国土交通省)(https://www.mlit.go.jp/tec/tec_tk_000052.html )を加工して作成

※ 本ページは公式資料そのものではありません。