使用前自主検査

使用前自主検査|水力発電所|土木関係

使用前自主検査及び使用前自己確認の方法の解釈

掲載版 令和7年5月15日改正このページ 

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A-1 岩盤検査

完成後の高さが15メートル以上のダムについて、基礎地盤に堤体コンクリートを打設し、又 は堤体材料を盛り立てようとする時に行う検査(岩盤検査)

(1) 基礎地盤の検査

a. 強度及び水密性
(a) 検査方法
岩質、岩盤等級とその分布状態、層理、節理、片理、亀裂等の発達の程度とその分布状態、断層、破砕帯、シーム等の性状及び規模とその分布状態について、ボーリング、調査横坑等による調査結果、掘削後の基礎地盤の地質調査結果に基づき、1/200から1/500程度の縮尺の地質平面図及び代表的な位置での地質断面図を作成し、ダム基礎掘削後の基礎地盤の状態について、当該図面及び目視により現地において確認する。
(b) 判定基準
工事計画に記載されている内容と著しく相違するものでなく、かつ、以下の各項目を満足すること。
① 技術基準に適合するものであること。
② 岩質、岩盤等級とその分布状態、断層、破砕帯、シーム等の性状及び規模とその分布状態が工事計画と比較し、安全上支障となる程度に異なるものでないこと。
③ 基礎地盤のせん断強度が工事計画と比較し、安全上支障となる程度に異なるものでないこと。
④ 「b.基礎処理計画」の実施により、所要の水密性が確保されるものであること。
⑤ 基礎地盤表面に浮石、粘土等ダム本体を支持する上で有害となるものが除去されていること。
b. 基礎処理計画
(a) 検査方法
以下の項目について、施工計画及び施工記録により確認する。
① グラウチング等による処理
② 断層、破砕帯等の処理
(b) 判定基準
① ダムの安定に必要な強度及び水密性の保持又は改良のため、適切にグラウチング等が行われるものであること。
② 規模の大きい断層、破砕帯等については、適切にコンクリート置換え等の処理が行われるものであること。
上記「b.基礎処理計画」において確認した基礎処理計画に基づき実施される基礎処理の実績については、ダムの全部又は一部を流水の貯留の用に供しようとする時に行う検査において適切に行われたことを確認するものとする。

A-2 湛水検査

完成後の高さが15メートル以上のダムについて、ダムの全部又は一部を流水の貯留の用に供 しようとする時に行う検査(以下「湛水検査」という。)

(1) 施工記録の検査

a. 堤体材料
(a) 検査方法
堤体材料について試験記録により確認する。
(b) 判定基準
堤体材料の試験結果が工事計画どおりであり、かつ、技術基準に適合するものであること。
b. 堤体の施工方法
(a) 検査方法
① コンクリートダムの場合、1リフトの高さ、打込み速度、打込み温度及び温度規制等について施工記録により確認する。
② フィルダムの場合、土質材料のまき出し厚さ、締め固め方法及びロック材料の盛立て方法等について施工記録により確認する。
(b) 判定基準
施工計画どおりであること。
c. 施工実績
(a) 検査方法ダムの種類、高さ、余裕高、頂長、頂幅、越流頂標高、越流幅、越流水深、体積、最大敷幅並びに上下流面勾配又は中心角及び半径、洪水吐きの種類及び容量並びに洪水吐き以外の放流設備の種類、主要寸法及び設置箇所の標高について施工記録により確認する。
(b) 判定基準
工事計画どおりであること。
d. 基礎処理実績
(a) 検査方法グラウチングについて、孔の配置、孔の深さ、注入量、注入圧力及び基礎地盤の状況を施工記録により確認する。必要に応じグラウチングを実施した後のチェックボーリングによる透水試験の結果を施工記録により確認する。
また、断層、破砕帯等については、適切な処理が行われていることを施工記録により確認する。
(b) 判定基準
基礎処理は、基礎地盤がダムの安定に必要な強度及び水密性を有するよう実施されているものであること。
e. 継目グラウチング
(a) 検査方法
施工実績について施工記録により確認する。
(b) 判定基準
堤体が設計条件で定められた所定温度に低下したときに実施されたものであること。
ただし、工程上、温度が所定の値まで低下していない段階で継目グラウチングが実施され、その後、再グラウチングが実施されている場合においては、再グラウチングが所定温度に低下したときに実施されたものであること。

(2) 湛水計画の検査

a. 水位上昇計画
(a) 検査方法
河川流入量、使用水量、放流量等から水位上昇計画を調べる。
(b) 判定基準
水位の上昇がダム及び周辺地山の安定に支障ないこと。
b. 洪水処理方法(一部湛水を行う場合)
(a) 検査方法
一部湛水期間中に発生した場合の洪水の流下方法についてダムの操作に関する資料により確認する。
(b) 判定基準
安全に洪水を流下できること。
c. 仮排水路又は堤内排水路の閉塞工事方法
(a) 検査方法
工事方法について施工計画により確認する。
(b) 判定基準
閉塞が確実に行えるものであること。

(3) 現地確認検査

a. ダム(本体、監視施設及び周辺地山)及び洪水吐き
a-1 ダム本体及び洪水吐き本体
(a) 検査方法
仕上がりの状況、出来形及び顕著なひび割れの有無について目視により確認する。顕著なひび割れがある場合は、その原因を施工記録により確認する。
(b) 判定基準
① 出来形は工事計画どおりであること。
② 顕著なひび割れがある場合は、ダム及び洪水吐きの安定及び構造上の安全に支障を及ぼすものでないこと。
a-2 ダム監視施設
(a) 検査方法
設置状況、動作状況について目視により確認する。
(b) 判定基準
技術基準に適合するものが設置され、かつ、良好に作動しているものであること。
a-3 周辺地山からの湧水状況
(a) 検査方法ダム直下流周辺地山から湧水がないかどうか目視により確認する。湧水がある場合は、周辺地山の地質状況、グラウチング処理前後の湧水量及び温度を目視及び計測記録により確認する。
(b) 判定基準ダム、周辺地山及び洪水吐きゲートの安定に支障を及ぼす湧水でないと判断できるものであること。
b. 洪水吐きゲートその他の放流設備
b-1 外観(その他の放流設備を含む。)
(a) 検査方法
出来形、変形の有無、塗装状況、開閉装置の給油状況、ワイヤーロープの片緩みの有無等について目視により確認する。
(b) 判定基準
① 出来形は工事計画どおりであること。
② 安全上支障となる変形がないこと。
③ 塗装状況は良好であること。
④ 開閉装置の給油状況は良好であること。
⑤ ワイヤーロープの片緩みがないこと。
⑥ 油圧に異常がないこと。
b-2 鋼構造物の非破壊検査
(a) 検査方法
溶接継手について放射線透過試験又は超音波探傷試験の試験記録により確認する。
(b) 判定基準「鋼溶接継手の放射線透過試験方法」(JIS Z3104)による試験結果が2類以上又は「鋼溶接部の超音波探傷試験方法」(JIS Z3060)による試験結果がL検出レベルで2類以上であること。
b-3 水密性
(a) 検査方法
扉体と戸当たり部について目視により確認する。
(b) 判定基準
良好な接触状態であり、水密性が確保されていること。
b-4 予備動力設備の作動試験
(a) 検査方法
起動試験及び負荷試験により、予備動力設備が円滑に作動することを目視及び試験記録により確認する。
(b) 判定基準
① 起動試験については、確実及び迅速に起動すること。
② 負荷試験については、温度上昇限度は保証値以内であり、異音や異常な振動がないこと。
b-5 開閉試験
(a) 検査方法
常用電源及び予備動力により、全門について全開、全閉する。
作動中における開閉速度、動力設備の電流、電圧、ドラムのワイヤーロープ巻取り状況、ゲートの片吊りの有無、回転部の異音の発生の有無、圧油装置及び洪水吐きゲートの扉体の作動状況を操作員に対して知らせる装置について計器及び目視等により確認する。
(b) 判定基準
① 開閉速度は設計どおりのこと。
② 動力設備の電流、電圧は設計どおりのこと。
③ ドラムのワイヤーロープ巻取り状況は良好であること。
④ ゲートの片吊りがないこと。
⑤ 回転部の異音がないこと。
⑥ 圧油装置の油圧がゲートの開閉に対して設計どおり十分であること。
⑦ 洪水吐きゲートの扉体の作動状況を操作員に対して知らせる装置が正常に作動すること。
b-6 非常装置試験(洪水吐きゲートに関するものに限る。)
(a) 検査方法
① 扉体の開閉に異常が発生した場合に当該扉体を停止させる装置を実際に動作させることにより装置の動作状況を確認する。
② 扉体の開閉に異常が発生した場合に当該扉体の動作を制限する装置を実際に動作させることにより装置の動作状況を確認する。
(b) 判定基準
① 扉体の開閉に係る動力の供給が確実に停止すること。
② 扉体の動作を制限する装置が適切に設けられた設定値を超える動作をしないこと。
b-7 制御装置試験(洪水吐きゲートに関するものに限る。)
(a) 検査方法
① 制御装置が複数の制御方法を有する場合、制御方法を切替える操作を行うことにより確認する。
② 扉体の開閉に係る動力の供給及びその停止を行う装置の設置場所を目視により確認する。
(b) 判定基準
① 複数の制御方法に切替えが可能であること。
② 扉体の開閉に係る動力の供給及びその停止の操作が、同一の場所において可能であること。
c. 取水口ゲート取水口ゲートの検査方法及び判定基準については、「Ⅰ.使用前自主検査の方法 1.水力発電所 A.
土木関係 A-2 湛水検査 (3) 現地確認検査 b.洪水吐きゲートその他の放流設備」のうち、b-1から
b-5までの検査方法及び判定基準の規定に準ずる。この場合において、「外観(その他の放流設備を含む。)」とあるのは「外観」と、「洪水吐きゲート」とあるのは「取水口ゲート」と読み替えるものとする。
d. 仮排水路又は堤内排水路の閉塞準備状況
(a) 検査方法
閉塞準備状況が施工計画どおりであるかどうか目視により確認する。
(b) 判定基準
施工計画どおりであること。
e. 防護施設等
(a) 検査方法
防護柵、塀、危険表示等の整備状況を目視により確認する。
(b) 判定基準
必要な箇所に整備されていること。
f. 湛水池周辺地山の状況
(a) 検査方法
地滑り及び崩壊のおそれがないか目視により確認する。
(b) 判定基準
地滑り及び危険な崩壊のおそれがないこと。

A-3 工事完了時検査

工事の計画に係る全ての工事が完了した時に行う検査(以下「工事完了時検査」という。)

(1) ダム(本体、監視施設及び周辺地山)及び洪水吐き

a. 外観
(a) 検査方法
出来形、施工仕上がり状況及びひび割れの有無について目視により確認する。
(b) 判定基準
① 出来形は工事計画どおりであること。
② 施工仕上がり状況は良好であること。
③ ひび割れは、ダム及び洪水吐きの安定と構造上の安全に支障を与えるものでないこと。
b. 漏水
(a) 検査方法
① 通廊、排水トンネル内において基礎、堤体と基礎との接触部、収縮継目等からの漏水の有無並びに挙動を目視及び測定記録により確認する。また、ダム下流部周辺からの漏水の浸出についても目視により確認する。
② 湛水後の漏水量の推移と水位変動、貯水池水温、気温、雨量等との関係を測定記録により確認する。
(b) 判定基準ダム及び洪水吐きの安定に支障を与える漏水でないこと。特に漏水量が時間の経過と共に増え続けるものであったり、漏水中に土粒子を含んだりするものでないこと。
c. 揚圧力
(a) 検査方法
測定された揚圧力から各測定断面におけるその分布を測定記録により確認する。
(b) 判定基準
設計値以下であること。
d. 変形
(a) 検査方法
① コンクリートダムの場合は、堤体の変形を測定記録により確認する。
② フィルダムの場合は、堤頂及び法面の移動量及び沈下量を測定記録により確認する。
(b) 判定基準
設計値以下であること。
e. 温度(コンクリートダムの場合)
(a) 検査方法
打込み以後の堤体内の温度分布及びその変化を測定記録により確認する。
(b) 判定基準
設計値以下であること。
f. 継目の開き
(a) 検査方法
継目の開き及び継目のせん断方向の変位を測定記録により確認する。
(b) 判定基準
設計値以下であること。
g.間隙圧(フィルダムの場合)
(a) 検査方法
堤体内の間隙圧の大きさ、分布及びその変化を測定記録により確認する。
(b) 判定基準
設計値以下であること。

(2) 洪水吐きゲートその他の放流設備

(a) 検査方法
① 漏水の有無について目視により確認する。
② 全門に対し常用電源及び予備動力により行い、開閉速度、動力設備の電流、電圧、ドラムのワイヤーロープ巻取り状況、ゲートの片吊りの有無、回転部の異音の発生の有無、振動状態、放流水脈の状況及び圧油装置の油圧について計器及び目視等により確認する。
(b) 判定基準
① 水密性が十分確保されていること。
② 開閉速度は設計どおりのこと。
③ 動力設備の電流、電圧は設計どおりのこと。
④ ドラムのワイヤーロープ巻取り状況は良好であること。
⑤ ゲートの片吊りがないこと。
⑥ 回転部の異音がないこと。
⑦ 振動については構造物に悪影響を及ぼすものでないこと。
⑧ 放流水脈は下流河床を著しく洗掘したり、護岸、地山の安定に悪影響を及ぼすものでないこと。
⑨ 圧油装置の油圧がゲートの開閉に対して設計どおり十分であること。

(3) 取水設備

a. 施工実績
(a) 検査方法
取水方法、主要寸法及び取水口敷標高、制水門の種類及び主要寸法について施工記録により確認する。
(b) 判定基準
工事計画どおりであること。
b. 外観
(a) 検査方法
出来形、施工仕上がり状況、ひび割れの有無、制水門からの漏水の有無及び制水門の開閉機能について目視により確認する。
(b) 判定基準
① 取水口及び制水門の出来形は工事計画どおりであること。
② コンクリートの施工仕上がり状況は良好であること。
③ コンクリートのひび割れ及び変形については、取水設備の構造上の安全に支障を与えるものでないこと。
④ 制水門からの漏水については、取水設備及び水路の保守に支障を与えるものでないこと。また、制水門の開閉が、設計どおり作動すること。
c. 流入状況
(a) 検査方法
取水口の流入状況を目視により確認する。特に池の水位が低下した場合、渦の発生状況を目視により確認する。また、制水門で取水量を調整する場合は、減勢状況について目視により確認する。
(b) 判定基準
渦は取水口に有害な空気を吸い込むようなものでないこと。

(4) 沈砂池

a. 施工実績
(a) 検査方法
主要寸法について施工記録により確認する。
(b) 判定基準
工事計画どおりであること。
b. 外観
(a) 検査方法
出来形、施工仕上がり状況及びひび割れの有無について目視により確認する。
(b) 判定基準
① 出来形は工事計画どおりであること。
② 施工仕上がり状況は良好であること。
③ ひび割れは、沈砂池の構造上の安全に支障を与えるものでないこと。

(5) 導水路

(5) 導水路鋼製の水路橋、サイホン及び内張管の検査については、以下のa.からc.までに加えて、「Ⅰ.使用前自主検査の方法 1.水力発電所 A.土木関係 A-3 工事完了時検査 (8)水圧管路」のうち、 b.からd.までの規定に準ずる。
a. 施工実績
(a) 検査方法こう長、勾配、標準断面形、標準巻厚及び標準断面寸法並びに合流そうの主要寸法について施工記録により確認する。
(b) 判定基準
工事計画どおりであること。
b. 外観
(a) 検査方法
出来形、コンクリートの巻立て状況、ひび割れ、変形、漏水又は湧水の有無について目視により確認する。
(b) 判定基準
① 出来形は工事計画どおりであること。
② コンクリートの巻立て状況は良好であること。
③ ひび割れ、変形、漏水又は湧水については、導水路の安定と構造上の安全に支障を及ぼすものでないこと。また、漏水により導水路周辺の地山に悪影響を及ぼすおそれがないこと。
c. グラウチング実績(圧力導水路の場合)
(a) 検査方法グラウチングについて、孔の配置、孔の深さ、注入量、注入圧力及び注入後のテストボーリングの結果を施工記録により確認する。
(b) 判定基準
水路と地山が十分一体化し、内外圧に対して安全で十分な遮水効果を持つものであること。

(6) 放水路

(a) 検査方法
① 放水路については、「Ⅰ.使用前自主検査の方法 1.水力発電所 A.土木関係 A-3 工事完了時検査 (5)導水路」の規定に準ずる。
② 放水口及び調圧水室については、工事計画どおりであることを目視及び施工記録により確認する。
③ 揚水発電所の放水口については、「Ⅰ.使用前自主検査の方法 1.水力発電所 A.土木関係 A-3 工事完了時検査 (3)取水設備」の規定に準ずる。
(b) 判定基準
① 放水路については、「Ⅰ.使用前自主検査の方法 1.水力発電所 A.土木関係 A-3 工事完了時検査 (5)導水路」の規定に準ずる。
② 工事計画どおりであること。
③ 揚水発電所の放水口については、「Ⅰ.使用前自主検査の方法 1.水力発電所 A.土木関係 A-3 工事完了時検査 (3)取水設備」の規定に準ずる。

(7) ヘッドタンク又はサージタンク

a. 施工実績
(a) 検査方法
種類、圧力並びに水槽の主要寸法について施工記録により確認する。
(b) 判定基準
工事計画どおりであること。
b. 外観
(a) 検査方法
出来形、施工仕上がり状況、ひび割れ、変形及び漏水又は湧水の有無等について目視により確認する。
(b) 判定基準「Ⅰ.使用前自主検査の方法 1.水力発電所 A.土木関係 A-3 工事完了時検査」のうち、(5)導水路及び (8)水圧管路の規定に準ずる。
c. 余水吐き及び余水路の状況
(a) 検査方法
余水の越流状況、余水路での流下状況、減勢状況及び下流への影響を目視等により確認する。
(b) 判定基準
余水を安全に流下できること。
d. サージタンクのサージング状況
(a) 検査方法
全負荷を遮断した時又は水車を急停止した時の水位変動について、測定記録により確認する。揚水発電所にあっては、揚水量が最大の場合において入力を遮断した時の水位変動について、測定記録により確認する。
(b) 判定基準
水位変動状況に異常がなく、またその水位の変動が設計値以内であること。

(8) 水圧管路

a. 施工実績
(a) 検査方法
管胴本体の長さ、最大・最小管厚、最大・最小内径、材料、接合方法、支持方法、アンカーブロックの個数及び小支台の種類について施工記録により確認する。
(b) 判定基準
工事計画どおりであること。
b. 外観
(a) 検査方法
露出管について出来形、塗装状況、伸縮継手からの漏水、アンカーブロック及び小支台のひび割れを目視等により確認する。
(b) 判定基準
① 出来形については、工事計画どおりであること。
② 塗装状況は良好であること。
③ 伸縮継手からの漏水、アンカーブロック及び小支台のひび割れは水圧管路の安定と構造上の安全に支障を及ぼすものではないこと。
c. 振動
(a) 検査方法
露出管について、振動の有無を目視等により確認する。必要に応じ、振動部分の周波数、振幅を計測する。
(b) 判定基準
水圧管路の安定と構造上の安全に支障を及ぼすような振動がないこと。
d. 溶接溶接の検査方法及び判定基準については、「Ⅰ.使用前自主検査の方法 1.水力発電所 A.土木関係 A-2 湛水検査 (3)現地確認検査 b.洪水吐きゲートその他の放流設備 b-2 鋼構造物の非破壊検査」の検査方法及び判定基準の規定に準ずる。
e. 最大水圧
(a) 検査方法
負荷遮断時における最大水圧を測定する。
(b) 判定基準
設計値以下であること。

(9) 水車及び揚水用ポンプ

a. 施工実績
(a) 検査方法
種類、調速機の種類、制水門又は制水弁の種類及び主要寸法、吸出管の種類及び吸出高並びに駆動装置の種類について施工記録により確認する。
(b) 判定基準
工事計画どおりであること。
b. 圧油装置、圧縮空気装置関係試験
(a) 検査方法
① 自動始動停止試験圧力タンクの排出弁を開いて圧力を設定値以下に下げた場合、空気圧縮機又は圧油ポンプが自動始動することを確認する。空気圧縮機又は圧油ポンプが始動した後、排出弁を閉じて圧力を徐々
に上げ、運転中の空気圧縮機又は圧油ポンプが設定圧力で自動停止することを確認する。予備機のある場合は、予備機の始動停止についても確認する。
また、圧油装置については、常用圧油ポンプの電源を切った場合において予備圧油ポンプが自動始動し、同電源の回復により自動停止することを確認する。
② 安全弁又は安全装置動作試験圧力タンクの出口止め弁を閉じ、空気圧縮機又は圧油ポンプを運転して圧力を上げた場合、安全弁又は安全装置が設定値で作動することを確認する。
(b) 判定基準
① 圧力タンクの圧力が設定値以下になった場合に空気圧縮機又は圧油ポンプが自動始動し、圧力が設定値まで回復すること。また、圧力の回復により自動停止すること。
② 常用圧油ポンプの電源の喪失により予備圧油ポンプが自動始動すること。また、電源の回復により自動停止すること。
③ 圧力タンクの圧力が設定値以上になった場合に安全弁又は安全装置が作動すること。
c. 水車油圧低下等急停止試験
(a) 検査方法
① 圧油操作の水車の場合、水車発電機を定格出力で運転中、常用及び予備の圧油ポンプを停止させ、自動的に始動しないようロックしておく。圧油タンクの排油弁を開いて油圧を徐々に下げ、油圧低下に伴い、油圧低下継電器(警報用、予備圧油ポンプ始動用)が各設定値で動作することを圧油タンクの圧力計で確認する。油圧低下に伴い、油圧低下継電器(急停止用)が設定値で動作することを確認する。
② ガイドベーン又はニードル及びデフレクタが電動操作の場合、水車発電機を定格出力で運転中、操作用電源(常用)を切り、不足電圧継電器が動作することを確認する。
③ 油圧低下継電器(急停止用)又は不足電圧継電器が動作した後、水車発電機が自動停止する過程の各機器の動作を現場及び配電盤において計器及び目視等により確認する。また、油圧低下継電器(急停止用)又は不足電圧継電器動作後水車が完全に停止するまでの時間を測定する。
(b) 判定基準
① 各継電器が設定値で動作すること。圧油操作の場合は、動作時の油圧及び油面が許容値以上のこと。
② 油圧低下継電器(急停止用)又は不足電圧継電器の動作により水車発電機が安全に停止すること。
d. 負荷遮断試験(調速機試験)
(a) 検査方法
水車発電機を運転中、急に負荷を遮断した場合の水圧管の水圧、水車回転速度及び発電機電圧の変動状況並びにガイドベーン又はニードル及びデフレクタの動作状況を指示計器、オシログラフ等により測定するとともに、水車発電機に速度調整機能を有する場合には異常なく無負荷運転に移行することを、速度調整機能を有しない場合には異常なく完全に停止することを確認する。遮断負荷は、定格出力の1/4から開始して、2/4、3/4及び4/4までの各負荷とする。
なお、同一の水圧管から2台以上の水車に分岐している場合は、水車ごとの負荷遮断試験終了後に、同一の水圧管に接続される水車の全数について、その負荷を同時に遮断して試験を行う。
自動電圧調整装置又は過電圧抑制装置を設置してあるものについては、それを正規の使用状態として試験を行う。
(b) 判定基準
① 水圧管の水圧の変動が設計値以内、水車回転速度及び発電機電圧の変動が保証値以内であること。
② 主要機器に異常がなく、水車発電機が安全に無負荷運転に移行又は停止すること。
e. 負荷試験(出力試験)
(a) 検査方法
水車発電機を定格出力、定格回転速度、定格電圧及び定格力率に保ち機器の各部の温度が飽和状態(温度上昇が1時間当たり2K以上変化しなくなった状態)になるまで連続運転し、各部の温度上昇の傾向、異常な振動、漏油、漏水、異音及び補機系統の異常の有無を計器及び目視等により確認する。
(b) 判定基準
定格出力での連続運転に対して各設備が安定しており、かつ以下の項目を満足すること。
① 使用水量及び出力が工事計画どおりであること。
② 温度上昇限度は保証値以内であること。
③ 異常な振動、漏油、漏水、異音及び補機系統の異常がないこと。
f. 揚水用ポンプ油圧低下非常停止試験揚水用ポンプ油圧低下非常停止試験の検査方法及び判定基準については、「Ⅰ.使用前自主検査の方法 1.水力発電所 A.土木関係 A-3 工事完了時検査 (9) 水車及び揚水用ポンプ c. 水車油圧低下等急停止試験」の検査方法及び判定基準の規定に準ずる。
g.揚水用ポンプ入力遮断試験
(a) 検査方法
電動機を最大入力で揚水運転中、入力を遮断した場合の水圧管の水圧、ポンプ回転速度及び電動機電圧の変動状況並びにガイドベーンの動作状況を指示計器、オシログラフ等により測定するとともに、ポンプ、電動機が異常なく停止することを確認する。
(b) 判定基準
① 水圧の変動が設計値以内、ポンプ回転速度及び電動機電圧の変動が保証値以内のこと。
② 主要機器に異常がなく、ポンプ、電動機が安全に停止すること。
h.揚水負荷試験(入力試験)
揚水負荷試験(入力試験)の検査方法及び判定基準については、「Ⅰ.使用前自主検査の方法 1.水力発電所 A.土木関係 A-3 工事完了時検査 (9) 水車及び揚水用ポンプ e. 負荷試験(出力試験)」の検査方法及び判定基準の規定に準ずる。

(10) 地下発電所等

(a) 検査方法
出来形、施工仕上がり状況を目視により確認する。
(b) 判定基準
① 出来形は工事計画どおりであること。
② 施工仕上がり状況は良好であること。

(11) 貯水池又は調整池

a. 容量及び水位
(a) 検査方法
全容量、有効容量、利用水深、常時満水位及び最低水位について測定記録により確認する。
(b) 判定基準
工事計画どおりであること。
b. 漏水
(a) 検査方法
貯水池又は調整池から周辺へ漏水がないか目視により確認する。
(b) 判定基準
危険な漏水がないこと。
c. 周辺地山の状況
(a) 検査方法
貯水池又は調整池周辺に危険な地滑り及び崩壊のおそれについて目視により確認する。
(b) 判定基準
危険な地滑り及び崩壊のおそれがないこと。

(12) 防護施設等

(12)防護施設等
(a) 検査方法
危険な箇所に必要に応じ防護柵、塀及び危険表示等が設けられているか目視により確認する。
(b) 判定基準
必要な箇所に整備されていること。

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第3種電気主任技術者 · 第1種電気工事士 · 第2種電気工事士 他

電力設備の保全・施工管理・建設DX/AIの経験を活かして、使用前自主検査のデータベースを整えています。 経歴はこちら