無人航空機の飛行の安全に関する教則

6.3.2(回転翼航空機(ヘリコプター))

無人航空機の飛行の安全に関する教則(令和8年7月7日公布 第5版)

国土交通省の公表資料に基づく表示(非公式) · 学科試験適用 2026-07-14

国土交通省の一次資料を確認

(1) 回転翼航空機(ヘリコプター)の運航の特徴

回転翼航空機(ヘリコプター)は、構造上プロペラガードがない機体が一般的であるため、安全のためにプロペラガード付きの回転翼航空機(マルチローター)よりも広い離着陸エリアが必要である。離着陸において、機体と操縦者及び補助者の必要隔離距離を取扱説明書等で確認するとともに、十分確保すること。
機体高度が、およそメインローター半径以下になると、地面効果の影響が顕著になりやすいため、推力変化及びホバリング時の安定・挙動に注意が必要である。
前進させながら上昇させた方が必要パワーを削減できるため、垂直上昇は避けることが望ましい。山間部又は斜面に沿って飛行させる場合、吹き下ろし風が強いと上昇できない場合があり、注意が必要である。
垂直降下又は降下を伴う低速前進時は、ボルテックス・リング・ステートとなり、急激に高度が低下し回復できない危険性がある。前進させながら降下することは、ボルテックス・リング・ステートの予防に有効である。
オートローテーション機構を装備している機体は、動力が停止しても軟着陸が可能である。ただし、オートローテーションに入るためには必要な操作、飛行高度範囲及び速度範囲がある。
(2) 回転翼航空機(ヘリコプター)の使用機体と飛行計画を元にしたリスク軽減策の検討要素の例〔一等〕
回転翼航空機(ヘリコプター)において、使用機体と飛行計画を元にしたリスク軽減策の検討要素の例として、以下の項目が挙げられる。

1) 離陸及び着陸

⚫ 離着陸地点において、機体と操縦者、補助者及び周囲の物件との必要な安全距離を確保する。
⚫ 地面効果範囲内の飛行時間を短くする。

2) 飛行

⚫ 余裕を持った上昇率を設定する。
⚫ ボルテックス・リング・ステートを予防できる降下方法を選定する。
⚫ 緊急着陸地点の安全確保方法を飛行前に検討する。
⚫ オートローテーション機能を理解し、飛行訓練を実施する。(オートローテーション機能付きの場合)。

(3) リスク軽減策を踏まえた運航の計画の立案の例〔一等〕

回転翼航空機(ヘリコプター)において、リスク軽減策を踏まえた運航計画の立案の際に留意するべき要素の例として、以下の項目が挙げられる。

1) 離陸及び着陸

⚫ 離着陸地点は操縦者及び補助者と20m 以上離れることを推奨する。取扱説明書等に、推奨距離が記載されている場合は、その指示に従う。
⚫ 離着陸地点は周囲の物件から30m以上離すことができる場所を選定する。距離が確保できない場合は、補助者を配置するなどの安全対策を講じる。
⚫ 離陸後は速やかに地面効果外まで上昇する。機体状況の確認は地面効果外とする。

2) 飛行

⚫ 上昇させる場合は、取扱説明書等で指定された上昇率以内で飛行させる。
⚫ 前進させながら上昇させる飛行経路を検討する。
⚫ 降下させる場合、ボルテックス・リング・ステートに入ることを予防するため、取扱説明書等で指定された降下率範囲及び降下方法で飛行させること。
⚫ 飛行中断に備え、飛行経路上又はその近傍に緊急着陸地点を事前に選定する。プロペラガード等の安全装備がない機体の場合、第三者の立入りを制限できる場所の選定又は補助者の配置を検討する。
⚫ オートローテーション機能を装備した機体を運航する場合、機能が発揮できる条件を運航の計画に考慮する。